書籍・雑誌

2017年4月19日 (水)

民を主 より 公を共に パラダイム(物語)シフトせよ

村山皓『政策システムの公共性と政策文化』有斐閣、2009年
・民主性に依拠するシステムより公共性に依拠する依拠するシステムの方が、公民関係においてより良い機能を果たしうるⅱ
・「治者と被治者が同一である」という民主性の物語は…公的領域でのシステムの発展をもたらした。社会の制度や文化の基盤となるそのような物語をここではパラダイムと呼んでいる。…民主性のパラダイムがその限界に達するなら、新たなパラダイムへの転換が起こるかもしれない。私は、公共性のパラダイムは、人々の消極的な「了解」を通じて、「公」を「共」にできていることでを担保することで、統合の秩序を形成する物語と捉えている。…民主政治システムの機能が、人々の指示や要求の入力から政策や決定の出力への変換であるのに対して、(公共政策システムの機能は)政策への人々の評価の入力から、政策や決定の出力への変換 ppⅱ—ⅲ

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2017年4月18日 (火)

公共哲学とはなんだろう 桂木隆夫

公共性とは 利他主義的な協力p1
公ー公共ー私 p10 公共:広義の市民社会
 
参考:17-18世紀 ロンドンのコーヒーハウスにおける 市民的公共性 公共的討議空間
                        判断力を(教養と財産を持つ)公衆の議論 p22-3
                         熟議とは 相互変容を前提とするp183
                                  ⇒パレート最適をみつけること
                                  ⇒相乗共生 p274=innovation
 
対話的合理性(ハーバーマス)=他者理解を前提とする合理性 p27
 
サンデル 共同体主義の公共哲学
  「自由にはコミュニティ意識や公共心が必要」 p60
  リベラリズムの自我は、空疎な自我概念、「負荷なき自我」として批判し、
  …中立などない…地域社会やコミュニティに「負荷ある自我」を
  リベラリズムは悪しき相対主義で、加害者の人権をいうが、
  公共は道徳に介入すべきp60-61
   人権ではなく コミュニティの公共善を尊重する立場 p69
活私開公 p96
 
 
 

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政策実現 トリガー(引き金)と合理性

倉阪秀史『政策・合意形成入門』勁草書房、2012年p.p.40-45
トリガー(引き金)には、①事件・事故 ②イベント ③外圧 ④イニシアチブ(強い意志) ⑤判決 ⑥政策の連鎖(総合法、上位法との整合 ⑦制度化された政策変更 がある
 

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大きな声に対処する 老人の役割 宮本常一

『宮本常一著作集10』未来社、1971年、
 大ぜい集まって話し合っていた。その中の一人が大きい声で何かしきりに主張していた。…ところが一人の老人が、「足もとを見てものをいいなされ」といった。すると男はそのまま黙ってしまった。p.27
 農地改革で皆が自己主張したとき、(老人が)「皆さん、ともかく誰もいないところで、たった一人、闇夜に胸に手をおいて、私は少しも悪いことはしておらん、私の親も正しかった、祖父も正しかった、私の土地は少しの不正もなしに手に入れたものだ、とはっきり言いきれる人がありましたら申し出てください」といった。すると、今まで強く自己主張していた人がみんな口をつぐんでしまった。p.26

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2017年4月12日 (水)

本田正明「地域に必要とされるゲストハウス開業合宿」に参加

よかネット126、2017年。
 車座の合宿の参加体験記。くるま座という形がおもしろい。そこに九州のコンサルの本田さんが参加して、記録を残しているのがおもしろい。
■夕飯、朝飯、風呂も必要なし。地域でシェアできる地域まるごと宿が良い。
■ペルソナ(想定する顧客像)を設定し、10年後もやっているイメージを持つ。楽しみながらやる。
■台所をビジターと地元との接点とする という本田さんのアイデア(空家活用)
■資金調達・事業収支 客単価3000円で2人スタッフをまわすには 300人の利用が必要
   ゲストハウスの稼働率は良くて5割なので、20人が泊まれる部屋
  ⇒でも、それは通常、難しい。
以上、 他の事業、新しい学校設置なんかでも結構、応用できるだろうと、思った。


 

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2016年7月29日 (金)

木村斉「稼ぐまちが地方を変える」NHK新書、2015

・ビルのゴミをまとめて(時間、場所)コンペにするとコストを170万円下げれる。この削減効果の1/3はビルオーナーの利益、1/3はテナントの共益費減額、残りはまち会社の利益pp60-62
・城崎温泉 多数の旅館のエレベーターの共同メインテナンス契約 400万円削減 西村家が旗振り。この利益もオーナーに1/3、テナントを通じてサービスに1/3、まちづくり再投資pp124-125
・米国 不動産オーナーがまちの価値をたかめるために連携→BID(Business Improvement District)負担金p73‐
 しかし、日本では身銭を切って自分のまちに投資するビルオーナーはいない。不満があれば役所や政治家に頼み込む。「損はしたくないが、得はしたい」。不動産価値は右上がりのなかで、景気で加速し、まちの価値は行政が作ると、思い込んでいる。p76
⇒現実は不動産価値があがらない。地方では下がる。これからは都市間競争だから、まちに投資すべき だが、なかなか気づかない。だから、まち会社(官営のまちづくり会社じゃない)が大切。
・目的の明確化が大切・・・「コミュニケーション」「活性化」なんて、何もいっていないのと同じ・・・全員合意ではなく、投資する中間を2-3人 が大切pp105-107、111-114
・目的が決まったら先回り営業し、営業目安にあわせた建設投資をすれば良いp123

■森栗の疑問・・・経営論としては正しい。だったら、下手なまちづくなど不要で、蔦屋が枚方Tサイトをつくれば、それで充分。銀行も蔦屋のコンセプトに連携し郊外で17時以降も土日も開ける空中店舗、公開会議スペース・・・。市民合意や市民主体など不要、コンシューマーがデータとして管理される。Tサイトが最も効率のよいまちづくりだが、それで良いのか?

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2016年5月23日 (月)

ホール エドワード『 隠れた次元』

ヤン・ゲール『人間の街』2015/12/5コミュニケーションの距離を示した。
原典を整理して示す。
日高敏隆、佐藤信行訳、みすず書房、1972年(Edward.T.Hall"The  Hidden Dimension"1966)pp145-181 合衆国北東部の専門職 に限定した分析20160523_2

「20160523コミュニケーション距離.xlsx」




 

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2016年5月18日 (水)

「分かち合い」の経済学 / 「分かち合い」と「やさしさ」の倫理学、コモンズ

「分かち合い」の経済学 / 神野直彦著: 岩波書店 , 2010.
新自由主義による奪いあい
ではなく、連帯によるわかちあいによる幸福ビジョンを描くpⅰ-ⅴ
・G.ハーディン『コモンズの悲劇』(1968年)は、私的所有権が設定されないと共有地の資源が枯渇するので私的所有権による市場原理を正当化するものである。しかし、コモンズには両義性がある。人間の生命を支える自然を基盤とした共同社会:わかちあいがあれば、コモンズの悲劇は起きなかったという解釈もある。「コモンズの悲劇」とはわかちあいのコモンズが存在しないから起きた悲劇だという解釈も
ある。p18‐19
・新自由主義はわかちあいの経済や財政を小さくしようとするがゆえに、その社会崩壊混乱を無償労働(ボランタリーセクター)に求め、コミュニティの復権を説く。伝統的美徳の復活を唱導する。p22-23
・工業化社会は、存在欲求を犠牲にして所有欲求を求めた。脱工業化社会は存在欲求を追及できる社会である。
・今、必要なのは、競争原理ではなく、協力原理が必要だ。協力原理は、存在の必要性、共同責任、平等 の3要素からなる。

「分かち合い」と「やさしさ」の倫理学 藤田隆正、勁草書房、1993年
人間は食物をめぐる間分配で、政治的経済的関係性を築いたが、人間は、チンパンジーとは異なり、互恵的利他主義 を社会的に制度化した。

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2016年5月17日 (火)

我がこと

■我がこと、自分ごと
・行政のモノ・カネ・セイド重視から、生活者によるヒト・クラシ・イノチ重視の価値観へ(p116、延藤安弘『「まち育て」を育む』東京大学出版会、2001年)
・日本新聞協会広告委員会「記憶のカギは‘自分ごと化’ドライバー」、2013年
・博報堂DYグループエンゲージメント研究会『「自分ごと」だと人は動く』ダイヤモンド社、2009年
・田中優子編著『そろそろ「社会運動」の話をしよう-他人ゴトから自分ゴトへ。社会を変えるための実践論』明石書店、2014年 学生の当事者性の育成から考える
・田村圭子編著『ワークショップでつくる防災戦略ー「参画」と「我がこと意識」で「合意形成」』日経BPコンサルティング、2015年
・久繁哲之介『商店街再生の罠:売りたいモノから、顧客がしたいコトへ』筑摩書房、2013年
雇用、農業、趣味から
・ことづくりがプロジェクトの成否の鍵となる。ことづくりのエッセンスは、人、モノ、カネ、そして知恵である。p11
 工業社会は、命令、コントロール、チェック だが、情報社会は、コミュニケーション、コラボレーションによるプロセス共有、コンプリヘンション(会得)に至る pp48-49(金安岩男『プロジェクト発想法―物・事・人のつくり方』中央公論新社、2002年)
  ⇒対話によることづくりの必要性

知り伝え話し合う(=対話)⇒自分事化:物語として紡ぐ(協働して)いくプロセス
田中尚人「小学校地域学習におけるシビックプライド涵養に関する実践的研究」『実践政策学』第2号、2016年

■我がことの「コト」とは何か?
・漢語の「物」は旧くから人間をも含めた「天地間に存在する一切のモノ」を表しp18
「事」は史かきゃくによって記述される与件ということに徴すれば・・・事象・事件・事態に庶いp19 モノは名詞類で表される与件 コトは論脈での文章で表される事態p31、事態は総じて間主観的=共同主観的な被媒介的存立態であるp255

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2015年12月 5日 (土)

ヤン・ゲール『人間の街』鹿島出版、2014年

ヤン・ゲール『人間の街』
 都市人口が過半を占め、都市の優先課題を人間の次元に関する関心が高まる。そのとき、
生き生きした→社会的文化的機会の重要性
安全で    →滞留する人が増えると、安全な街の可能性が高まる⇒ベンチ
持続的で  →徒歩・自転車・公共交通機関などグリーンモビリティになる
健康的な  →グリーンモビリティが日常生活に組み入れられると健康な街になる
街が求められる。(p14-15)

建物のあいだのアクティビティ:都市空間の共用 歩行は特別の交流形態

長い滞留、短い停止、立ち話、ダンス、ウィンドーショッピング、露天、子どもの遊び、物乞い、大道芸
 ⇒新鮮な空気、ふれあい、屋外時間、楽しみ
  not歩行交通、歩行者流、歩道容量、(p27)

なぜなら「人こそ人のこよなき喜び」アイスランドの叙事詩集エッダの一編ハーブモウからの引用(p33)

「驚き」に満ちた予測不能な体験は、出会いの場所としての都市空間でなくては得られない特質である。

電子的な情報通信とともに、都市のアクティビティも必要だ。(p36)
  ⇒人々がまちに出ないのは、日本のまちがアクティビティがないからだ

ボディーランゲージが見える             100m以下
個人を識別できる  叫び声が聞こえる      50-70m
大声の一方的伝達                   35m
顔の表情、感情を把握できる 声が聞こえる   22-25m 会話交換(20-25m)
会話コミュニケーション                 0.5-7m以下
匂い、体温、まなざし、怒り               もっと近く
        (ヤン・ゲール『建物のあいだのアクティビティ』鹿島出版、2011、pp92-98)

密接距離(0-45cm) 強い感情のやりとり
個体距離(45-120cm) ふれあい と会話
社会距離(120-370cm) 情報交換
公共距離(370cm以上) 一方的、形式的コミュニケーション
         (エドワード・ホール『かくれた次元』みすず書房、1970年)

密度:ゆとりをつくりすぎない(p59)

「人は人のいるところにやってくる」スカンジナビアの格言(p73)

柔らかいエッジ:狭い間口、多くの戸口、垂直に分節されたファザードは方向体験を濃密にする。1階で行われる活動と街路アクティビティとの機能的相互作用がアクティビティに重要な影響を及ぼす(p87)

現状は、自動車のための十分な空間:交通標識、パーキングメーター、安全柵、街灯、「通行妨害禁止の標識」など障害物が狭い歩道にあふれる+暗い地下歩道、高架歩道橋、信号の長い待ち時間、横断しにくい街路、=頻繁に歩行のリズムをかき乱す(p99)

1960年代のヨーロッパと現代の日本では、自動車街路と歩行者街路しかない。現在の欧州は、人間的次元を出発点に、
自動車専用街路、緑陰街路、時速30km制限街路、歩行者優先街路、時速15km制限街路、歩行者・路面電車専用街路、歩行者・自転車専用街路、歩行者専用街路
 ⇒「共存空間」にすれば事故の危険性を低減できる。

 安全だけに注意をはらえば、町の品格と質の面では大きな代償をはらう。子どもたちは行動の自由を奪われ、高齢者や障害者は歩くことを断念するかもしれない(p101)

コペンハーゲン方式の自転車道は、駐車中の車列によって自転車利用者が保護されるhttp://dktg.info/midochari/?p=4496B100c56596721Img(p102)
徒歩と自転車は都市空間を占有しない
 徒歩[3.5m+3.5m]の歩道 2万人/h
 自転車[1m+1m]の自転車道 1万人/h
 自動車[3.5m+3.5m]の車道 1000~2000台(1300-2600人)(p113)

人間の尺度に配慮した都市計画の出発点:人々が歩き、立ち止まり、座り、眺め、聞き、話すのに適した条件を備えなければならない。(p126)

うんざりするような眺め:歩き始める前に全部が見渡せる(直線、平面・登り、単調)(p135)

地下歩道と歩道橋は過去の哲学の産物である(p140)

誘引を強化して、人びとが都市空間で長い時間を過ごせるようにする。少数の人でもその場所で長い時間を過ごせば、多くの人が短い時間しか過ごさない場合に比べて、遜色のない活気を与える。⇒活性化!(p240)

目の高さの街に必要なもの
 保護:交通安全保護、犯罪からの保護、天気・汚染・騒音からの保護
 快適性:歩き、たたずみ、座り、眺め、話し、遊ぶ
 喜び:人間的スケール、良好な気候を楽しむ機会、樹木・デザイン・文化景観

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