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2017年4月18日 (火)

公共哲学とはなんだろう、自由とはなんだろう 桂木隆夫

桂木隆夫「増補 公共哲学とはなんだろう」勁草書房2016
 公共性とは開かれた民主主義とフェアな市場経済維持することである。それを擁護することが公共哲学 pⅰ
 公共性とは、人権や愛国心といった特定の価値ではなく、それらのバランスを追求することpⅵ
 公共性とは 利他主義的な協力p1
 諸価値の動態的バランスとしての公共性p87
 公共性は 利他主義的な協力 p3
 公共性は 秩序形成 p9
 公ー公共ー私 p10 公共:広義の市民社会
ハーバーマス『公共性の構造転換』 17-18世紀 ロンドンのコーヒーハウス3000軒の市民的(下からの)公共性=新思想とその批評という、公共的な討議の空間:public opinion  教養と財産を有する知識人p22-3
対話的合理性によって形成されるハーバーマス的な討議の空間
 ⇒コミュニケーションの反省形態(齋藤純一『公共性』2000年、p.p.33-34)
対話的合理性(ハーバーマス)=目的合理性ではなく、他者理解(合意)を前提とする合理性 p27
対話的合意性p29
 ⇒大衆社会 と 知識人の既得権 ⇒新しい市民社会p30 討議民主主義:敗者への寛容p33
熟議とは 相互変容を前提とするp183⇒パレート最適をみつけることp203
                  ⇒相乗共生 p274=innovation
マイケル・サンデル 自由にはコミュニティ意識や公共心が必要であるP60
          リベラリズムの自我は 負荷なき空虚な自我p61
          リベラリズムの死刑廃止や 福祉論を 悪しき相対主義と批判するp68
公共は道徳に介入すべきp60-61
          人権ではなく コミュニティの公共善を尊重する立場 p69
      ただし、草の根民主主義が、いつのまにか草の根全体主義になる危険性をはらむp67
  多元的な文脈における自治を担う市民 生活の場において多面的に責任を負う交渉力が市民に求められるp77
山脇直司『公共哲学とは何か』2004年 滅私奉公と滅公奉私 の共犯関係⇒公、公共、私p94-95
活私活公 金泰昌 p96
コミュニケーションのなかでの異なりに関する持続すり合わせのなかでのトライアンドエラーを認める
勇気、好奇心が必要 そのために寛容が必要 p230
 ⇒賢慮 不寛容は 抵抗と不安・混乱という不利益をもたらすp240
     寛容は相互変容をもたらし、大きな利益を生むp245
「公共」の精神 フェアな社会実践、国を開く気概、ふるさとを思う 市民的公共性p267
市場の倫理性 責任を負い、リスクをとり、カネを儲けている人たちは社会の役に立っている…労働者だけでは富を創出できない。富を創出し、雇用を創出する起業家が必要であり、経営者が必要だ(ヤーギン・ダニエル、スタニスロー・ジョセフ『市場対国家』1998、日本経済新聞社p.p.169-170)

桂木隆夫『自由とはなんどろう』朝日新聞社、2002
市場経済・民主主義のなかの日本的ありかた 寛容という視点 バランス重視 勝ったり負けたり pp11⁻13
Fair 公平というよりも さわやかさP21
☛市場の平和性 市場的公共による平和的空間 ジンメルが説く(桂木『自由とは何だろう』2002、p136:森栗『河原町の歴史と都市民俗学』の都市定義) でも、油断のならない平和p218
相利共生 と 相乗共生 ;前者は 利益配分の均等 フェアネス が判断基準。後者は、相互変容による価値向上を意味する

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