方丈記・鴨長明・天命・天誅・無常・山折哲夫
行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし。世の中にある人とすみかと、またかくの如し。
『方丈記』の中で鴨長明は、安元3年(1177年)の都の火災、治承4年(1180年)に同じく都で発生した竜巻およびその直後の福原京遷都、養和年間(1181年~1182年)の飢饉、さらに元暦2年(1185年)に都を襲った大地震など、自らが経験した天変地異に関する記述
=天命論⇒あきらめ
天誅論
精神論
(廣井脩「災害と日本人 巨大地震の社会心理,時事通信社,1995 年」)
「受け入れがたい事実を抱えると、人は立ちすくんでしまい、耐えるのもつらくなる。宗教はこれに対処する糸口を持ちうる。今回の大地震で、改めて多くの人が宗教の必要性を感じているのではないか」
「(引用者注:末法と言われる世において親鸞の浄土真宗は)戒律を破らずには暮らしていけない人々でさえ極楽往生できる(救済される)と説いて民衆をひき付けた」
「日本列島に生きる人々は、こうした自然の猛威や大量死と背中合わせに暮らしてきた。永遠なものはなく、形あるものは滅びるという死生観や無常観も培われた。(中略)ところが戦後日本は無常という概念にふたをするように、死と正面から向き合うことを避けてきた」 (山折哲夫2011/3/23日本経済新聞文化面)
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