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2016年4月

2016年4月26日 (火)

方丈記・鴨長明・天命・天誅・無常・山折哲夫

行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし。世の中にある人とすみかと、またかくの如し。
 『方丈記』の中で鴨長明は、安元3年(1177年)の都の火災、治承4年(1180年)に同じく都で発生した竜巻およびその直後の福原京遷都、養和年間(1181年~1182年)の飢饉、さらに元暦2年(1185年)に都を襲った大地震など、自らが経験した天変地異に関する記述
    =天命論⇒あきらめ
      天誅論
      精神論
       (廣井脩「災害と日本人 巨大地震の社会心理,時事通信社,1995 年」)

「受け入れがたい事実を抱えると、人は立ちすくんでしまい、耐えるのもつらくなる。宗教はこれに対処する糸口を持ちうる。今回の大地震で、改めて多くの人が宗教の必要性を感じているのではないか」
「(引用者注:末法と言われる世において親鸞の浄土真宗は)戒律を破らずには暮らしていけない人々でさえ極楽往生できる(救済される)と説いて民衆をひき付けた」
「日本列島に生きる人々は、こうした自然の猛威や大量死と背中合わせに暮らしてきた。永遠なものはなく、形あるものは滅びるという死生観や無常観も培われた。(中略)ところが戦後日本は無常という概念にふたをするように、死と正面から向き合うことを避けてきた」      (山折哲夫2011/3/23日本経済新聞文化面)

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2016年4月 7日 (木)

RFP 【 Request For Proposal 】 提案依頼書

RFPとは、情報システムの導入や業務委託を行うにあたり、発注先候補の業者に具体的な提案を依頼する文書。必要なシステムの概要や構成要件、調達条件が記述されている。 RFPには、必要とするハードウェアやソフトウェア、サービスなどのシステムの概要や、依頼事項、保証用件、契約事項などが記述されており、業者はこれをもとに提案書を作成する。発注元は業者の提案書を評価し、契約する業者を選定、ハードウェアシステムの構成要素のうち、回路や装置、機器、設備、施設など、物理的な実体を伴うもの。「HW」「H/W」などの略号で示されることもある。

 コンピュータの場合、処理装..やソフトウェア、サービスなどを調達する。 これまで情報システム業界では、口約束やあいまいな発注による開発現場の混乱や紛争の発生、納期の遅れやシステム障害などに悩まされてきた。事前にRFPを通じて調達条件や契約内容を明らかにしておくことで、こうした混乱を未然に防ぐことの重要性が注目されつつある。

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2016年4月 5日 (火)

四国落人山地の豊かさと予土急行国道33号線

土居商店の先先代の頃は、国道古床から山中に入った黒藤川の楮、三又を集め、高知に出荷していた。土居の出荷で、和紙の価格が左右された時もあった。黒藤川は、平家落人・源三位頼政の子孫といわれる。

1894年(明治27年) 四国新道の全線(最後の松山ー高知間)開通


1934年に四国で最初の省営自動車線として予土線(鉄道を補完するものとして)が開業、後に鉄道との通し貨物取り扱いもする。
 この頃、高知松山国道が整備されたので、黒藤川の土居商店は国道の古床バス停に下りてきた。
1950年7月15日 - 松山・佐川間急行便が設定された。
1965年7月15日 - 12人乗りマイクロバスで始めた特急便の車両を大型化した。
 この頃の土居は、建築材料など、なんでもしていた。

1999年 古い家を壊し、ええもん屋を始めた。地域が衰退する中、地元の良いものを残したい思いで、建て替えた。

 当時は電源開発の工事、道路の工事があり、仕入れの弁当でも、飛ぶように売れた。

 当初、食堂は考えていなかったが、大阪で板前をしていた黒藤川 の人が地元に戻り道路工夫をしており、料理を教えてくれた。お客を自分の味に慣らせるなど、営業の仕方も教えてくれた。ふわっとした巻き寿司の作り方も、息子に教えてくれた。
2002年9月1日 - 「なんごく号」全廃とともに落出~高知間の急行バス路線を廃止。落出~佐川間は同年7月1日から黒岩観光バスとなる。
 松山からバイパスができたので久万高原までは人が来る。しかし、JRバス久万線が来るのみの土居は、四電の工事宿舎を払い下げを受けて、農家民宿をやっているが、なかなか人がい来ない。
 娘が久万のお茂ご酒造に嫁に行ったが、酒造業をやめた。そこで。蔵でこんにゃくづくり、甘酒づくり、ピクルスづくりをし、農家民宿の広報もお茂蔵で展開しようと考えている。平家の落人の豊かさの代表として、平家こんにゃくを売り出したい。
 何よりも立派な蔵を活かして、山の豊かさ、平家の誇りを伝えたい。

 女性が醤油蔵をビフォーアフターで改造し、醤油カフェをやっている、京都府京丹後市の大丸醤油に、家族で見学にいって、これからの山の豊かさ、蔵の表現を考えようと思っている。

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2016年4月 4日 (月)

偶然と必然

20歳の冬だったろうか、旧池田師範の体育館(武道場?)を仕切った汚い教室の一番前に座った私は、井代彬雄先生の西洋史の授業を受けていた。社会主義思想、ナチズムの研究をしていた井代先生は、「ほんと、不思議だよね。ルカーチっていう社会主義者は言うんだよ。偶然とは、必然の見えないものだって。歴史って、そういうもんだね」
 この言葉は長く心に残っていたが、『実践政策学』に「モノとコトの間のハナシと物語ーカフェ・ワークショップによる協働参画のために」を書くため、偶発的なコミュニケーションの意味を再考し、思い出して調べてみた。
 偶然と必然の問題はメルロポンティなど現象学でも論じられているが、生物学者であるジャック・モノー『偶然と必然』では、生物の進化系統をめぐって「偶然とは 人間の私意識が了解できない必然である」と定義した。
 ベルグソンが、必然の認識は、生気と活物において認めら、生気と活物こそが実践であるとしたのも興味深い。
 私が、生気と活物ある学術をめざして、有志と『実践政策学』を創刊したのは、無意識ではあったが、ベルグソンの言っている生気と活物を求めてであり、その根底には井代先生の「偶然と必然」の教えがあったことを、今更ながら感謝。
 今日は、入学式。そんな教育をしたい。

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