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2015年10月12日 (月)

J.ジェコブス「発展する地域衰退する地域」

 都市は、輸入品の財・サービスを都市製の財・サービスに置き換える場である。模倣も含めてささやかな置き換えの連鎖がなされ、爆発的なイノベーションが起きる地域である。イノベーションは、都市のエピソードとして伝えられる(pp68-70)。⇒イノベーションは、論理的帰結というより、連鎖できごと、流れであり、エピソード記述にふさわしい。
 輸入置き換えに端を発して、都市には、市場、仕事、技術、工場、資本の力が生まれる。こうして、輸入置き換えのできない都市は見捨てられ、輸入置き換えできる力のある都市へと、人々は移住する(p119)。
 発展とは、(輸入品に頼らず)自前でやるということである(p221)。発展は、計画されたというよりは、多様なイントロビゼーション(即興)の連鎖として展開された結果である(p237)。輸入置き換えのためのイントロビゼーションを行うイノベーターを、リチャード・フロリダは「創造階級」という(p418)。日本の「創造都市」のように、アート・工芸・デザイン・景観というモノにのみ着目した「創造都市」は、狭義の概念である。
 地方創生(発展する都市)は、補助金や個別施設、経済施策ではなく、イントロビゼーションを行うイノベーターを複数招き、また地域の創造階級を育成することが最も大切である。

 

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