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2015年5月26日 (火)

うめきたBID:まちづくり協力金の徴収と運営

 BIDとは、民間が行うエリアマネジメント活動の資金を自治体が再配分し、公共空間の管理も一体的に任せて街づくりを推進する制度だ。欧米で広がりをみせている。この4月、大阪市が国内で初めて運営をスタートさせた。(日経BP・新公民連携最前線2015.4.8)
 大阪市は2015年4月、大阪市が日本で初めてBID(Business Improvement District、ビジネス活性化地区)の制度運用を始めた。対象となる地域は、JR大阪駅北側の大規模複合施設「グランフロント大阪」を含む「うめきた先行開発区域」7ヘクタールのエリアだ。そのエリアの地権者12社で構成したエリアマネジメント団体「グランフロント大阪TMO」(大阪市)が、制度適用の第1号団体となる。欧米型BIDでは、あるエリアの街づくりに充てるための資金を、その対象エリアの不動産所有者などから税金として徴収し、エリアマネジメント団体の活動資金として再配分する場合が多い。国や州の法律に基づいて目的税的に機能している。この資金を原資として、エリアのプロモーション活動やイベントなどの収益事業を行うこともできる。税以外の活動原資としては、事業収益や寄付金などもあり、BIDへの寄付金は税制優遇の対象となる。
大阪版BIDは、既存の都市再生特別措置法や都市計画法、地方自治法などの法律の一部を、2014年に施行した大阪市エリアマネジメント活動促進条例でつなぎ合わせて構成しており、BIDのための新たな税制が創設されたわけではない。都市再生特別措置法の「都市再生推進法人」の枠組みを使い、地方自治法の「分担金」を財源としている。
 特定エリア内の不動産所有者から市が分担金を集め、所有者で構成するエリアマネジメント団体に補助金として交付するという流れだ。
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 制度の縛りがあるため、大阪版BIDの場合、この補助金を使えるのは明らかな非収益事業のみに限られる。うめきた先行開発区域でいえば、街灯やベンチの設置、警備員の配置などだ。対象エリアで補助金を使う事業はすべて、大阪市と同団体の間で締結した「都市利便増進協定」(都市再生特別措置法)にのっとる。都市利便増進協定とは、街づくりのルールを地域住民が自主的に定めるための制度だ。
 補助金の受け皿となる都市再生推進法人は公益法人ではなく一般社団法人であるため、企業からエリアマネジメント団体への寄付についても、欧米型のような大きな税制優遇はない。

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