子夏曰。博學而篤志。切問而近思。仁在其中矣。
桑子敏雄『感性とは何か』(2001年、NHK出版協会)に、「博(ひろ)く学んで、志を固め、切実さをもって問いを発し、問題を身近に考えるべきだ」(論語)が紹介されている。
桑子の解説に従えば、感性は、理性や功利性に対して、受動として位置づけられてきたが、現在の私たちの周りはゴミだらけになっている。なぜなら、「理性が身近な環境を捉える能力でなく、カントの言葉を借りれば、遠い星空の永遠性に憧れる人間の能力だった」からである。感性は法則的認識の下位ではない。
志を固め、身の回り日常の問いから、たんなる認識でなく、「うるおい」だとか、「やすらぎ」だとかの価値判断するの能力、感性が必要な時代になったのだ。
おそらく、合意形成とは、プロセス評価とは、そうした延長線上にあるものであろう。
| 固定リンク
« 水辺環境保全or渋滞解消 は、話し合えば解決可能 | トップページ | 正統性:小林潔司「土木工学における実践的研究:課題と方法」『土木技術者実践論文集』Vol.1、co143-155、2010.3 »
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 子供の死 と 最高の仕事 との背中合わせ(2019.02.17)
- ソロー 野生 意思に応答する 自由・愉快 延藤安広の言葉(2017.04.03)
- 偶然と必然(2016.04.04)
- 歴史から考える府市合併と大都市自治(2015.07.13)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント