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2013年10月22日 (火)

【授業:地域交通まちコミ20131021】くるくると法令・課題

21日授業資料
20131021くるくる法規.ppt
 欠席者は、これを見て、「コミュニティ交通の作り方」を読んで、辻助教まで空メール tsuji◎cscs.osaka-u.ac.jp まで(◎は@)
感想不要。次回28日、90分、大討論会。心の用意を!
 今回のポイントは、森栗2005~2013年の軌跡を、法規と政策動向に落としたことです。

■1938年 陸上交通事業調整法 により、交通事業者の地域独占が決定、今も有効
戦後の右肩上がりで、国は監督統制のみ
   ∴労務対策>(サービスor利便or整備)
高度経済成長期 大きな自治体は、地方公営企業法により、交通局で量的確保
ex.2all2_2 てな、無意味のバス停がなぜ、大都市部にあるのかっちゅうと、独占権保持。コミバスでもやろうものなら、バス停を使おうものなら、事業者は「重複路線だ!」と拒否する。自治体や大学・病院は、独占事業者の言い値で、その会社にお願いせねばならなくなる。 

結果
▼自治体は、交通事業者に「お願い」のみ
       または交通局に丸投げし
           ビジョンも計画も専門職もなし

▼交通事業者は、独占で儲かった時代があった。
 お上には面従腹背しておき、労務対策重視。乗客軽視。
 もう誰も乗らなくなっても、自治体も政府も、ひねり出すカネさえなくても、便利にするためのダイヤ改正や、バス停移動など、労組幹部が首を縦にふらない。労組幹部に鈴をつけれる交通事業経営者がいない。交通局労組委員長に、モノが言える組長がいない。選挙で、交通局労組に世話になっている。
 というケースも少なくなかった。

∴不便な公共交通のまま⇒皆、クルマに走った。そして、誰も乗らなくなった。
 そして、クルマに乗れない高齢者のみ、当惑する。巷には、閉塞感が蔓延した。
  かくて、橋下氏は大阪市交通局労組をターゲットにすることで、支持率を固めた。
 喧嘩上手、お見事。でも、その先が・・・・・・・・
今後の方向性 陸上交通事業調整法は廃止すべし。地域での協議、地域交通会議や道路の協議会など、総合的なパブリックインボルブメントの場を、法として担保し、そこにまかせるべきだ。

■1995年武蔵野市ムーバス開通
・細街路市街地を循環(すれ違いできない)
・100円バス(ワンコイン)にした(高齢者は手先が回らない)
・低床小型のかわいいデザインバス(日野ポンチョ)
         ⇒1995~2005年 全国、コミバスブーム←国交省補助
全国の自治体では
・過疎地の廃止バスの代替として
・隣の町がやったから、うちもウチもと組長、議員、有力者の声
・素人による、有力者地元を経由する、すべての公共施設を経由する、複雑怪奇路線、無意味な循環

∴結果、誰も乗らない大赤字コミバス が全国に林立
 ex.「乗ったら最後バス」と住民が呼んでいた阿知須町営バス、終点がお墓だった。
   国交省補助金(県は協調補助)が終われば、都道府県が後始末(単独補助)を背負わされる
 にっちもさっちも行かなくなった2005年

丁度のその2005年
 神戸の住吉台では、皆で議論してバスを走らせたら、補助金なしでも持続した(赤字にならなかった)。
一方 2004年、都市再生本部は、地域の交通は地域公共交通会議 で、皆で議論するよう提案した。
 実は、くるくるバスは、都市再生モデル事業として2004年2-3月に実証実験した。が、各地の都市再生モデル事業が、ことごとく成果をあげてない(とK首相が聞いて聞いて怒った)なか、日比谷公園での展示会で、くるくるバスが成功事例として注目され、「地域公共交通会議」発案のきっかけとなった。
結論 武蔵野市(人口密度全国第2位、1.3万人/㎢) の真似を、H市(人口密度780位、32人)がやってもダメでしょ

■高齢福祉パス(も同様)
 高齢化率(60歳以上)が3%だった1980年に
 財政の豊かな東京都が
 バラマキ福祉の美濃部都知事のもとで
 70歳以上を「シルバーパス」で無料化し
                    ⇒全国に拡がった。
∴高齢福祉無料パスは、高齢者のためだけではなく、
  その実、交通局赤字の裏補填。
      赤字バス路線を抱えるバス事業者を「廃止しないでね」と慰撫する手段
であるケースが少なくない。

ex.バスの損益20億円/年、累積赤字511億円 が大問題になっていたとき、高齢化率20%の大阪市が、高齢福祉予算として、高齢者パスで、87.3億/年(H19  )、支出している。これがないと、100億以上の赤字!
 高齢福祉パスで自由に移動が出来る分、孫子の代には財政破綻。これで良いのだろうか?
 問題は、「バスの赤字20億」以上に、「高齢福祉パス87億」にある。まさに、麻薬患者の身体ではなく、麻薬そのものに問題があり、大阪市から麻薬をとりあげることである。実は、橋下氏も、これについては歯切れが悪い。はっきり、廃止とはいわない。

※交通に関わって8年がたった。寄附講座も始まった。交通事業者や交通局に都合が悪くとも、自治体に嫌われようと、本当のことははっきり言おう。そして、正すべきものは正そう。
 異論のある方は、記名で異議を申し立てください。公開で、議論したい。
 異議がなければ、上記は大筋、お認めいただけたと理解し、次の法制度の整備に努力します。

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