クルマと中心商店街衰退問題 富山VS金沢・高知・京都
富山はクルマ天国、ハンドルを手放すのは難しい。
だから、公共交通を整備した串と団子のまちづくり、コンパクトシティだといわれる。
しかし、実際は、バス車両のデザインやバス停、バスダイヤや本数も充分とはいえない。 中心商店街も、ギリギリ中心性を維持できている状況で、金沢には比べものにならない。
郊外ショッピングセンターに勝つために、無料駐車のサービスデーをするのは現実的だとしても、それだけでは、衰退、空き店舗空洞化を遅らすことはできても、防ぐことはできない。なぜなら、ドライバーと新幹線客は、2時間あったら、どこにでも行ってしまうのであるから。
富山の人が金沢に行くことはあっても、金沢の人が富山に買物にくることはない。これを打破するために、以下を考える。
参考 東京の人が京都に「そうだ京都に行こう」と買物に出かけることはあっても、大阪に買物に行くことは、吉本マニアは別として、極めて少ない。
大阪・京都の人が東京に買物に行くことはあっても・・・。
ここで問題。
Q 金沢にあって富山にないものは山のようにありますが、では、富山にあって金沢にないものは何か?
A グランドプラザの広場があるから凄いんじゃない。広場でどんなコミュニケーションをするか。中心の文化力をいかに開拓するか?が重要ではないか。その一つとして地場もんのセンターがあるが、高知のひろめ市場ほどの、無茶苦茶な面白さがない。金沢近江町市場は、ひろめ市場に近いが、面白さでひろめの勝ち。
先日、友人と高知のひろめ市場でしこたま呑んだら、友人、うっかり、はりまや橋で2万円のサンゴの簪を買ってしまい、それがきっかけで夫婦縁がよくなったという。
参考Q 同じく市電が走っている町、高知にあって富山にないもの
A ひろめ市場の活気、おもてなし
Q 重ねて訊く。高知になくて、富山にあるものは何か?
自分の有利性を語れなければ、都市の中心性を維持することは不可能。
外から人が来ないのに、地域の人が集まるわけがない。クルマはみんな持っている。どこでも行ってしまう。新幹線が開通したら、東京の人が富山に来るのじゃなくて、もっと東京に行ってしまう。帰ってこない。中心性のない堺は、政令指定都市でも、自立した都市とはいえない。中世の会合衆に対して、申し訳ない。クルマ中心だとダメ、LRTなんやと、説教しても、市民は変わらない。市民を、外の人を堺に向わさせるには、堺の宝を中心商店街にカッコ良く示すしかない。その合意形成のリーダーシップを、組長に期待したい。
参考Q 架橋開通後の徳島を見よ!高知にあって、徳島にないもの
A 無茶苦茶な面白さ、気楽さ、おもてなし。ついでに、ぴんぴ鰹(鮮度が高く、刺身がうまい)
参考Q 徳島にあって高知に少ないもの
A 土日の朝、大阪行バスに殺到する人々
ついでに、シニカルな質問
Q 中心商店街において、金沢になくて富山に少しあって、高岡に山のようにあるモノ
A 空き店舗と未利用平面駐車場(放置空間) これじゃ、ワクワクしない
結局、面白さ、カッコ良さ、おもてなし、賑わい、ワクワク をどう積分するか。
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コメント
接客レベルの低い富山県の商業施設に石川県からわざわざ買い物には来ないでしょうね、富山県はソフトもハードもダメなところですから、改善するのは極めて難しいでしょうね。
投稿: 上野 | 2014年2月24日 (月) 00時52分