第36番37番足摺岬の出会い【お遍路コミュニケーション授業】
冬の遍路を履修したのはN君(基礎工学修士)のみ。西川勝(元看護士、臨床哲学、CSCD教員)さんと、森栗(元民俗学、CSCD教員)とが歩いた。
25日、高知で大教大時代の友人と会い、夕、岩本寺投宿、西川氏と合流、四万十町行政マンと再会。中土佐町久礼のぴんぴ鰹(新鮮、赤身、もちもち感の残る)を食し、自治基本条例後のまちづくりなど語る。
26日早朝、勤行、説教を受ける。6:15 夜行バスで到着したN君と合流、朝食なしを伝え、歩き出す。西川さんが、コンビニを目ざとく見つける。カップ麺、おにぎり。6:40寒いので、どんどん急坂の国道を歩く。夜明けの市野瀬遍路道を駆けるように西川さんが降りる。
12時 昼食までに土佐佐賀に着けず、一つ前、伊与喜駅前の酒屋でポテチを買って食べる。西川氏、足がプチッ!13時、列車で土佐佐賀着。前回、利用した喫茶店が廃業、途方にくれるが、西川氏が、お好み屋を発見。大阪を懐かしむ元美人のおばさんが作る大量の焼きそば定食。前回、通夜泊した伊田大師堂に挨拶、夜更けて民宿「みやこ」。28km
27日 西川氏、足引きずり。森栗、股関節筋肉疲労。昨日、寒い早朝から、準備体操もなく強行軍、当然の報い。時速1.5km。一人の若者に2人の老人が覆い被さるミニ高齢化社会状態。徒歩を諦め浮鞭駅で列車待つ。古津賀駅まで乗り、四万十川左岸へ。川沿い道、竹島百万遍の大師堂で、堂守の93歳の媼に会い、ともに勤行。媼の唱える真言が、心にしみる。今日は、母の5か月目の命日。四万十川を渡り左折、実崎(中学校前)からバス。昼食とれず。市野瀬真念庵で、前回夏、付近で亡くなった若者遍路を追善供養する読経。バスで久百々。バスを降りて、足を引きづり宿を探すと、おかみが出迎えてくれていた。宿はバス停の前。夜、月影が凪の海に映り、海の道が美しい。ipadでベートーベンの月光を聞きながら。夕食、とれず、嘔吐。下痢のため、一晩、眠れず。本日、7kmのみ歩く
28日 小雨。民宿のおかみが持たせてくれたバナナ、おにぎりを持って出発。何とか足動く。大岐海岸砂浜を横断、増水小川に石を置いて渡り、急崖を登り、以布利より土佐清水黒潮市場に至る。11.5km。休憩、昼食おにぎり一つ、衣服乾燥の間、雨脚強くなる。バスで足摺岬ユースホステル。バスはジョン万次郎の中ノ浜の小さな道を、年末の買い物を抱えた乗客をいっぱい乗せて走る。お婆ちゃんの軽自動車と出会えばバスがバックし、個々の家近くにバスをとめては、乗客を先に降ろして傘をささせ、後から運転手が荷物を手渡す。村々、家々ごとに人と荷物を声かけながらバスは停まっていく。最後に、運転手が「ユースホステルなら、前で停めますから」と声をかけてくれた。大雨の中、感激して、ユースの玄関に飛び込んだ。足摺海の洞門を見ながら足湯。夕食、おにぎり一つ。
29日 朝食 快晴のなか金剛福寺参拝。勤行の間、亡き母に子供たちのことを願う。母もバスツアーで来たであろう南端の札所で読経できるありがたさを全身に感じる朝の陽ざし。津呂善根宿で、道に落ちていた夏蜜柑1こを食べて、土佐清水。15km、時速4.5km、西川氏も森栗も急回復。バスで中村へ。
「あれ、昨日のお客さん!昨日は雨で大変でしたね」
「えっ!昨日の親切な運転手さん!」「お気をつけて」
心よい再会であった。
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