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2012年5月

2012年5月29日 (火)

【授業報告予習:地域交通コミュニケーション】5/28⇒6/4

5/28は事前に配布した野木さんの200円上限バスの論文とビデオを見て、意見交換した。
6/4、再度、京丹後市上限200円バスを検討した 以下、そのまとめ(補足再掲)

(1) 事実提示の素晴らしさ
利用者増加と財政支出の関係を綿密に計算
7

3

数値、住民の言葉での現状把握⇒到達目標(数値、言葉)
そこまでの工程表を明示

(2)-1 ステージを明確にしたターゲッティング(=「あれかこれか」キルケゴール)
 第一段階 高校生の指示を得た⇒未来への希望
 第二段階 観光客を視野に入れた
 その上に基本ユーザーとしての高齢者
(2)-2 次の一手は 鉄道(KTR)
 ・近隣自治体、京都府を巻き込む
 ・とりあえず土日限定上限200円、次、高齢者終日上限200円上限200円鉄道ニュース
  ←このユーザー目線は現場で考えるから
     希望、未来投資、若者優遇、クルマに頼りすぎない新しい暮らし創造、自信、ブルーツーリズム(漁村の魅力)

(3)「公務員らしからぬ魅力の野木よ、俺が責任取ったる」と言った上司
 市外の公共交通を考える再生塾の仲間・・・。いろんな人間関係があった。
「ワシが責任取る」
 行政内外のネットワーク=chance

5/7(5/8記事)
①プラットフォームづくり・・・タウンミーティングと現場議論
②多面的協働・・・計画(住民)、経営(バス会社)、運行(バス会社)←行政支援
③手法・・・需要はあるのではなく、地域(市場)を開拓して産み出す⇒コーディネート力
④ネットワーキング
は、方法というよりは、正確には方策・手法。
 5/28+6/4(上記)こそが、方法。(クロスする部分はあるが・・・)

6/11授業の予習宿題
 この(1)(2)(3)の方法、及び①②③④の方策で、淡路島の事例を検討せよ!
洲本市大野の場合 (1)(2)(3)の方法、及び①②③④の方策 に該当する事実を洗い出せ
淡路市長沢の場合 (1)(2)(3)の方法、及び①②③④の方策 に該当する事実を洗い出せ
 資料・・・別途配布、他ネットで検索しても長沢は多く出てくる

 

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2012年5月28日 (月)

日本生活学会大阪大会【授業:観光演習まち歩き】連絡

27日は、津波高潮ステーション、松島遊廓、津波碑、海より低い住宅地と高潮堤防、大正島への渡船、地下鉄トンネル土砂を積み上げた昭和山、沖縄県人会の綱引き準備などを見学した。Img_17601 大阪市営渡船(大正ー西成間)の学生
 大都市大阪の天災苦難とそれに対処する市民力、地域の誇りある歴史を学んだ。
この大学院授業がなければ、渡船に乗ることも、大正区を歩くこともないだろう。大阪大学の学生が、大阪のまちの多様な魅力、大阪市民の思いに耳を傾けることがあっても良い。専門家としての大学院教育に、まち歩きがあっても良い。幅の広い人格の専門家になって欲しい。

次回は、まちの多様な暮らしの魅力探し:まち歩きの考え方として、日本生活学会の発表を聞く。於:大阪大学中之島センター【一般聴講歓迎、梗概集1000円】
以下の内、一日~半日 聴講する。欠席補填として、2日来る、または、午前:午後来ることもOK
受講生受付に名前を記入し、梗概集を授業資料として無償で受け取る。受講生以外の学生
は資料代1000円一般4000円    
■ 6月2日(土) 15:00-18:00
『食の安全・安心・信頼』食の安全・安心をめぐるコミュニケーション、「食品の安全を考える−食品と微生物汚染」
「地域の魚をめぐる漁撈・加工・魚食−資源循環の民俗」「たべることから多文化な社会をデザインする仕事」 
■6月3日(日)9:50-11:50 A会場:『食・健康・環境』    
A1 「名古屋圏におけるモーニングサービスに対する人々の期待と利用行動―中高年勤労者の事例―」   
A2 "「ベトナム南部の都市部における子どもの生活習慣と栄養状態の変化―幼稚園児の生活習慣及び食習慣と肥満に関する調査:2009年と2011年の比較―」"   
A3 「商店街における育児支援事業の運営体制変化が母親の育児環境に与える影響」      
A4 「中国北方都市の大気汚染状況分析並びに環境政策新動向についての一考察」   
■      9:50-11:50 B会場:『住居・生活史』   
B1 「脊髄損傷による下肢障害のある人の住まいに関する事例研究」   
B2 「シェアハウスの動向と実態に関する研究」       
B3 「わが国の明治・大正期におけるツーバイフォー住宅の変遷に関する研究」   
B4 「戦前の日本で竣工した木骨鉄網コンクリート造住宅の特徴について」          
■      9:50-11:50 C会場:『地域・伝統』       
C1 「超高層ランドマーク出現期における近隣住民か・抱く風景のイメーシ・構造―東京スカイツリー」      
C2 「えびす信仰の現在」   
C3 「居住者の生活体験に着目した「地域への愛着」の醸成構造―多摩諏訪永山」   
C4 「観光みやげにおける生産過程の表現―ベトナムにおける雑貨と菓子をめぐって―」 
■       
12:20-12:50ポスター説明:各10分
P1 「室内装飾における西洋風の受容―家具と窓の装飾―」   
P2 「歴史学と製錬工学を基軸とした文理融合研究による環境改善への実践的展開」   
P3 「専門家と住民間における空間イメージ共有のための作図技法に関する基礎的研究」   
■      12:50-15:20 A会場:『コミュニティ・ネットワーク』
A5 「インドネシア東ジャワ州シドアルジョ県の熱泥噴出問題が地域コミュニティーにあたえる影響」   
A6 「離島における新エネルギー普及の可能性について」   
A7 「都市近郊における新規就農者の営農及び都市住民とのネットワーク形成の実態―埼玉県さいたま市見沼田んぼを対象として―」   
A8 「個人のオープンエンドな連関による“まちづくり”―東京都国立市 」 
A9 「極小エスニック集団の支援ネットワーク内の宗教施設の役割 ―ミャンマー人チン族」   
■      12:50-15:20 B会場:『教育・実践・生活』  多目的室302室
B5 「戦後高等教育における家政学:東北大学農学部生活科学科の事例をもとに」   
B6 「中学校における考現学的フィールドワーク実習の成果と課題:2年間の試みから」   
B7 「フィールドワークのための身体をつくる:「まち観帖」のデザインと実践」   
B8 「大正・昭和初期におけるモダン着物と着装・マナーの変容―婦人雑誌付録を中心に」   
B9 「20世紀における日本の食生活の発展―『主婦之友』に掲載された献立の収集と分析を通じて」   
■      12:50-15:20 C会場:『デザイン・設計』  多目的室303室 
C5 「フィンランドのパッケージデザイン」   
C6 「シール付き透明付せんのデザインプロセス―エコメッセージを伝えるコミュニケーションツールとして」   
C7 「小津安二郎が監督した映画に見られる椅子と起居様式」   
C8 「わが国戦前期の台所設計競技に関する一考察」   
C9 「近代朝鮮における近代住宅思想の形成に関する一考察―朝鮮人建築家「朴吉龍」と「朴東鎭」の住宅談論を中心として―」   
■      15:30-17:00 共同討議「協働まちづくりと地域福祉・地域生活」    
森栗、藤原明( りそな総合研究所)、野村知子(桜美林大学)
■      15:30-17:00共同討議「今和次郎における『日本の民家』の位置づけと無名性の根拠」      

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2012年5月27日 (日)

大阪減災自治の底力は大正区に残る

Img_17571 47都道府県20政令市中、最低とも揶揄され、橋下改革でメッタ切されている大阪市。振興町会の組織率は下がり、町会長の平均年齢は70半ばになんなんとしている。
 が、全国の町会で、赤十字奉仕団として動いたのは大阪が最初。大阪の自治は、防災、とくに水防だ。その心意気と活動が大正区には生きていた。町会長は、赤十字奉仕団のヘルメットを受け継ぎ、住民全体の情報を把握し、いざ津波のときには、高齢者・障害者をどのように誘導し、大阪ドームに逃げる手はずが整っている。
 子どもたちには、紙芝居で津波や高潮の歴史を伝えている。
町会長の言葉に驚いた。
「津波には、常に警戒してます。しかし、怖れていません。ちゃんと対処したら、命だけは助かります。そんな自治をしてます。大正区は昔から、自分たちで水防をやってきた町ですから・・・」
 市政改革も、無駄をはぶきつつ、こうした市民力・市民資産を活かすを活かす改革でなければならない。

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2012年5月25日 (金)

瀝青会『今和次郎「日本の民家」再訪』平凡社

1922年、早稲田大学教授になったばかりの今和次郎が書いた『日本の民家ー田園生活者の研究』のスケッチの民家を、現代に再訪した報告である。
 今和次郎は、日本近代最初の民家研究会(白茅会)に参加し、農村改善政策に関わり、関東大震災後に被災者生活をスケッチし,バラック装飾社を設立、ジャンパーを制服とし、考現学を提唱、日本生活学会創設など、その活動は多岐に及んでいる。
 
しかし、戦後の文化財指定された民家と今の『日本の民家』とは対象が異なっている。復元編年研究をすすめる戦後民家建築学では、今の採集は科学的でない趣味として批判された。結果、価値のある、整った、建築年代がわかる=地主の住宅ばかりが文化財指定された。農地改革で豪農解体の危機感からの、豪農の価値ある住宅保存であるが、戦後の民家研究が見失ったのは、普通の農民(自立中農)の暮らし文化である。こうして、カビ臭い民家建築研究と抹香臭い民俗文化財研究が戦後アカデミズムの主流となった。
 しかし、今の調査は趣味で民家を適当に採集したのではない。農商務省石黒忠篤(中農政策:小作調停法整備)の依頼による小作制度、名子制度における小作民生活調査としての、小農・中農民家調査である。中農育成・小作争議対策という政策意図があった。とはえい、今は、個人的には小屋のような小さな建物に、人と物との関わり:生活を写し出す物を見出し、石黒から受けた公務のついでに調査している。
 踏査した民家は、中農ゆえに、農地改革の影響を受けず、再訪者が驚くほど残っていた。四国西祖谷山村では、当該所有者を訪ねて老人ホームへ行った調査者の前で、老人が今のスケッチを見ながら「うちや、うちや」と叫ぶ様子や、徳島県日和佐の異国船打ち払いの記録に、黒船のなかで防腐のためにコールタール:瀝青(ちゃん)を塗った戸棚に調理された肉が収納されている記述を見つけ、海辺の村の民家がなぜコールタールを塗るのかを説明している。
 秩父の廃村にBの家を探しに行き、出会った廃村に通う人の話しを聞きつつ、今が指摘する「孤立を恐れない山の楽しみ(谷水、野鳥、野獣、木々と花:楽園)」を指摘している。
 越後の船小屋では、海岸道路の新設で、海を失った船小屋も、上手に転用されている様子を描いている。
 京都の八瀬童子の集落では、今の平面図に「ヘヤ」と軽く書いているのが、実は高殿という回り神役の場であり、今も入室を許されなかったから「ヘヤ」とだけ書いているのではないかと推測している。
 百年後の再訪による見事な生活変遷調査が実現している。とはいえ、消えてしまった民家も多い。
 1918年、貴族院書記官柳田國男が、日本初の総合調査として実施した内郷村はダムに沈んでいた。この調査には。創価学会を作った牧口常三郎、人文地理学を作った小田内通敏、後に農商務大臣となった石黒忠篤が参加しており、今もこれに参加していた。
 伊豆大島の元町の民家は、1965年の大火で残らず、その復興計画に早稲田の吉阪隆正が復興計画が関わっている。今が吉阪に指示したのではないかと、再訪者は推測している。
 中国山地の灰小屋は、化学肥料の普及でその必要がなくなり、圃場整理(基盤整備)で消えてしまった。
 越後関川の民家は、茅場がスキー場になってしまい、壊された。
 静岡県牧の原は、東南海地震1944年で地域全体が流されていた。蒲郡の塩田小屋は競艇場になったが、ここも台風被害を受けている。
 再訪者は、今のスケッチの現況特定に当たって、今の調査法を発見している。今は、とことこ歩いたのではなく、電車で動き、駅前をスケッチした。鉄道の終点・駅は、近代における都市と農村の緊張関係の場所(資本経済と自然経済の均衡点)ととらえられた。今は甲州街道において、郊外町のダイヤグラムをスケッチのなかで著している。ダイヤグラムは以下の4つにわかれる
・武蔵平野の家と宅地/
屋敷のケヤキを売り払った貸家/
嬰児に歯が生えるやうにぽつぽつと生じてくる町/
広範囲な市街地化:極相
を今はスケッチしている。再訪者はメモの地番から、このダイヤグラムの場所を、大久保の八王子同心の屋敷(植木屋)と特定している。このダイヤグラムは、1916年クレメンスが「生態学」で示した遷移(センセッション)の概念を、「日本の民家」1918年に応用したものである。この小さな区画のダイナミックな歴史の跡を、見事に描いた先進的な研究である。狭量な戦後の民家建築科学よりも、極めて先進性科学性がある。戦後の実証主義の底の浅さ、不見識。これによって、生活学の芽は摘まれたのである。(4月17日、戦時下の日本生活学会:参照)
 本書は、今和次郎スケッチの再訪により、民家の強さ、したたかさを、その生活の強さから再確認している点で、今の意思を再評価したものとして、大きな意味を持っている。

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2012年5月24日 (木)

【授業:地域交通コミュニケーション】授業資料

野木秀康さん(京丹後市)の論文「「京丹後市200円上限バスの取組」 TV東京200円バス物語:平川希都菜さん

過疎地の希望の星、小さな町の大改革、みんなで学ぼう。
 素晴らしい青年です。我が家にも泊ってもらい、ゆっくりお話しを伺いました。交通にとどまらず将来の日本海を背負う人材でしょう。人間として学ぶところが多い。

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2012年5月22日 (火)

宮本常一の叫び声

安渓遊地(山口県立大学)さんのHPに、渡邉 太祐さん(立命館大学経済学部3回生)のレポートが載っている。学ぶところがとても多いので、コピーを掲載させてもらう。「宮本常一の叫び声」

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2012年5月21日 (月)

【授業:大阪まち歩き:津波・高潮、洪水】

5/20(日)は、午前オプション:コリアタウンに2名。午後は、体調を崩して欠席届のあった人を除いて全員17名で、空堀、昭和町の長屋を巡った。

次回5/27(日)は「津波・高潮と都市大阪」と題して、
集合:13時 地下鉄C15 中央線・千日前線阿波座駅中改札(⑦番出口連絡)
予定:大阪府津波高潮ステーション⇒川口居留地・安治川大橋跡⇒雑魚場跡⇒松島遊郭跡⇒大阪ドーム(スパー堤防)⇒大正橋(津波碑)⇒大正沖縄村・高潮堤防⇒大正昭和山⇒落合上渡船⇒南海津守駅or北津守(バス)or大正区役所前バス停⇒大阪駅(エンジョイエコカード600円が有利かどうか?)

6/3(日) 日本生活学会のうち関心のあるものを聴講(まちの魅力、生活文化という視点で。欠席のある方は、関心があれば2日「食品安全のシンポ」も。(ブログ参照)

6/10 都合により17日に変更

6/17(日) 貸切バス 豊中学舎石橋門⇒吹田学舎千里門内側⇒人科前⇒高槻市唐崎・洪水碑・六段蔵・過書浜⇒淀川資料館⇒えだポンプ場⇒茨田堤(ゲスト:水害の語り部・柗永先生) 運賃1000円をシェアしてください。

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2012年5月16日 (水)

【授業:大阪まちあるき】20日空堀、昭和町

5月13日はお初天神・適塾・住友銀行本店・大阪教会・中津藩蔵屋敷諭吉生家・梅田墓地と、面白かったですね。大阪で学ぶ意味の一端をご理解いただきましたでしょうか。
5月20日は、13時地下鉄谷町線谷町6丁目(T24)北改札集合
空堀の長屋リノベーション、昭和町長屋リノベーションなどを歩きます。
チケット:大阪市交通局エンジョイチケット(一日券)600円
    北大阪急行からの場合、江坂で降りて、買うと地下鉄・バスは終日乗れる。安い!
予定:谷町6丁目駅ー空堀周遊ー谷町6丁目駅ー文の里駅ー昭和町長屋めぐりーバスで大阪駅

オプション:もし早く起きることができ、関心があれば…。いろんな人とコミュニケーションをとりたい方もいるようで…(参加自由) 複合長屋:惣のカレーは600円、定食680円
 集合10:30JR鶴橋駅中央改札(地下鉄鶴橋駅上)ーコリア市場ー御幸森コリアタウン 

参考資料(自分で印刷してご用意ください)「空堀西地図」 「空堀東地図」 「寺西家文化財長屋ブログ抜粋」 昭和帖1 昭和帖2

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2012年5月15日 (火)

【授業:地域交通コミュニケーション】山口市

「山口市市民交通計画」『土木計画学』
を読んだ上で、以下の議論をした。

■理念

 公平<公正
 数値での説得<プロセス重視の納得
公正=情報公開x(現場議論+第三者)
 ∴ 行政をあてにする依存市民
    ⇒コスト計算までする自立経営市民(行政にもパートナーとして頼る)

■計画実行
長期計画を、役割分担して、楽しそうに実行
        役割分担(幹線計画、結節点整備、広報→行政)
              (運行、幹線運営→事業者)
              (フィーダ計画、運営→市民x行政サポート)
        実証実験の検証

■手法
 免許返納、福祉優待パスの世代間公平化、コミタク、呑まないかデー(notノーマイカーデー)

次回は、「淡路島のコミュニティ交通」猪井先生 を配布した。事前に読んでくるべし。

 

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2012年5月12日 (土)

仏教的「愛」と「信」によるコミュニティ再生

2012年5月10日 (木)「合意形成の秘訣は愛である」と述べた。
2012年5月 8日 (火)「くるくるバス定石理念化議論(5/7)」では、信頼によるコミュニティが基本であり、その第一歩は挨拶であると述べた。
 これを仏教・密教で論理的に説明すると、

煩悩にけがされた染汚(ぜんま)愛は、愛染明王により断ち切るが、「和顔愛語」(『無量寿経』)のように、けがれていない愛も説かれている。仏菩薩が衆生を哀憐する法愛のように、修行中の我々も、和顔愛語、通常「慈悲」と呼ばれる行為を、コミュニティでは心がけることが必要です。
 また、「信」は、仏教では、サンスクリット語のシュラッダーŚraddhā もしくプラサーダPrasada の訳語で、開祖仏陀(ゴータマ・シッダールタ)の教えを信ずることによって、心が清らかに澄みわたることをさしている。要するに、起きている現象、めざすべき方向に 執着せず、帰依すること、即ち信じることが、コミュニティづくりで重要です。

つまり、コミュニティ再生に必要な考え方、愛と信は、仏教的に言うと、慈悲と帰依なのです。

どんな無理難題を言う嫌われ者のなかにも仏性がある。他者のなかに仏性を見て、その悪意に執着せず、そのまま認めることが信である。じっくり聞くとはそういう行為。悪意を持ってします人を憎むのではなく、慈悲をもって見つめること=愛が重要なのです。

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2012年5月11日 (金)

【講演】河原町と都市民俗学

兵庫県高等学校教育研究会社会(地理歴史・公民)部会 講演
「河原町の都市民俗学」
神戸市立博物館地下講堂
5月15日:午後1時30分より午後3時
一般参加は可能かどうかわかりませんが、余席があるか問い合わせください。
事務局問い合わせ:star58maple25[アットマーク]yahoo.co.jp

結論
 
河原の町は、町の無頼(マイノリティや職人)による自治によって支えられた。農民からみれば無頼はごろごろいる「ごろつき」であった。都市は水害や火災、災害や疫病に弱い。だからこそ、多様な人々が皆で支えあわねばならぬと「公腹」(おおやけばら=公共心)を保持してきた。江戸の火消しが職人姿で、江戸の町の自治を推進してきたのはその具体である。川で交易し、川で交流した日本の都市千年の歴史を見るとき、川に背を向け、川を暗渠にし、川を埋め立てた20 世紀の都市計画は、見直されねばならない。サラリーマンだけの都市、均質な居住都市はコミュニティではな
い。無頼も含め、多様な人々が、防災や子育てなど、相互に命を支えあうことを基本とする都市自治が、求められているのではないか。防災や子育てを基礎とした多様な人々が暮らすコミュニティが、川を活かし、氾濫原を都市公共に活かす土木計画・都市経営のもとで、多様に展開することが今、求められている。私は、今、そうした市民参画、市民経営によるコミュティづくりを、氾濫原に開けた大阪市で実践したいと思っている。→本文はfacebookにImg

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2012年5月10日 (木)

【授業連絡】観光まちづくり学演習5月13日+12日講演

◎第14回安寧の都市ユニット公開セミナー
・日時:5月12日(土)13時00分~17時15分
・場所:京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻
杉浦地域医療研究センター2F 杉浦ホール
http://scrc.hs.med.kyoto-u.ac.jp/
・講演者・題目
○1:13:00-15:00
『コミュニティ・マネージメント~何をめざして都市に住むのか』
  大阪大学 教授 森栗 茂一 氏
○2:15:15-17:15
『国土学とは何か -国土の実情と経済-』
  (財)国土技術研究センター 理事長 大石 久和 氏
・参加費:無料
・問い合わせ・申込:安寧の都市ユニット 公開セミナー係
<an-nei@ulc.kyoto-u.ac.jp>
 http://saas01.netcommons.net/annei/htdocs/Seminars/

◎観光まちづくり学演習(受講者のみ参加可)
・日時:5月13日(日)13時~
・集合場所 大阪市梅田・阪神百貨店(北東角)前歩道橋上
http://www.mapion.co.jp/c/here?S=all&F=mapi0320475120510181215
参考 大阪あそ歩 関連地図http://www.osaka-asobo.jp/course96.html
                  http://www.osaka-asobo.jp/course99.html

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合意形成の秘訣は愛である

コミュニティにおける多様は、本当に相互理解が可能なのか。
某地区で、皆が合意形成をめざし議論しても、最後まで反対する人がいる。それでも、その人の意見を含みこんで合意をとろうとするが、論理も意味もなく反対する。

そこで考えた。
 コミュニティは論理ではなく、ラブとバトルで展開するのではないか。
 バトルや権力・暴力はそれ自体、快感である(ジャイアン現象)。多くの人がどう思おうが議論しようが、反対することに快感を感じる、反対に生き甲斐を持つ人を、納得させることは難しい。ましてや説得はできない。
 コミュニティにおけるラブとは何か? この反対権力の快感に固執する人を動かすには、愛による共感しかないかもしれない。長い長い話し合いは、愛による共感のためにあるのである。
 コミュニティでの話し合いの場における多様な立場、意見の重ね合わせは、今、ここの現場の空気のなかで展開される。日常の福祉に副う、即興で展開する生存のアルス、その間とでも呼びようのないエネルギーの流れ。そのなかで、当意即妙のコミュニケーション、きっちり聴く、即座に反応する、じっくりと愛をもって議論するしかない。

コミュニティ合意の秘訣・・・。反対する人を愛せよ。生活の場で、限りなく愛せよ。異論に耳を傾けよ。同意はしないが・・・。

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2012年5月 8日 (火)

くるくるバス定石理念化議論(5/7)

①プラットフォームづくり
  タウンミーティングと現場議論
②多面的協働
  計画(住民)、経営(バス会社)、運行(バス会社)←行政支援
    準市場があれば、
     NPOのコミュニティビジネス(CB)的機能、社会的ビジネス(SB)展開
③手法
  需要はあるのではなく、地域(市場)を開拓して産み出す⇒コーディネート力
  運転手は市場管理者=コミュニティ視察者
       読み仮名 社会実験(「やってみんとわからん」と読む)
            短期実証実験(「いべんと」と読む)

④ネットワーキング
  説得(政治力、数字)<納得(信頼による)⇒合意形成
信頼による複雑系における時間縮減効果(ニクラス・ルーマン)
  ミニコミ・マスコミ・口コミ効果……外部とのネットワークが後押しに

交通は手段:目的は総合的持続まちづくり
総合とは、公の心を糸でより合わせ(総)、人々が祈り、口にだしあう(合)__

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