« 2012年2月 | トップページ | 2012年4月 »

2012年3月

2012年3月25日 (日)

住民協働の交通まちづくりの意見集約手法

大都市で、住民協働ボトムアップ型のバス路線再編・コミバス改廃など交通まちづくりをすすめるには、どのような手法をとるべきか。
 交通は生活に直結するだけに、政治的利権・闘争、議員の圧力・口利き、選挙での無計画公約になりやすい。改変は、大多数のクルマ住民の白い目を横に、住民と住民、住民と行政マン、行政マンとバス会社、行政マンとタクシー会社など、泥試合となり、みーんな、疲れ果てる。
 通常は、住民に4頁以上に及ぶ長ーいアンケートで尋ね、パブリックコメントをして計画をすすめるが、アンケート回収率は低く、パブコメは極少数の閑な爺の突飛意見や団体意見に言い訳して終わり。そのくせ、いざ改廃し出すと、大揉めとなる。地域説明会では、怒号が飛び交い、行政マンは心臓がパクパク。
 どうすれば、良いのか?

 アンケートは、
個人の外出行動(行先、頻度、手段、移動要因)、
現行バス路線への改善要望
住区、年齢、性別
50字以内の自由意見。
タウンミーティング出席希望者は、名前、メールアドレスor住所明示
 のみで答える。
①広報紙に往復はがき様式で綴じ込み、希望の住民が50円切手を2枚貼って投函するか、公共施設等にある箱に投函する。名前を書いて切手を貼った人のみ、返信用はがきにタウンミーティングの日時場所を書いて案内する。
②HP上からメールでアンケートに答えると、タウンミーティングの案内が出るので、住所氏名を書いた人のみ、自動で招待メールを出す。
③庁舎、ホール・公民館・図書館・駅ホーム・学校・スーパー・病院待合室・銀行・郵便局・温浴施設、にアンケートハガキ+ポスターとともに投函箱を複数置き、役所職員が適時回収、アンケート用紙補充をする。
 すべての住民には、参画の機会が与えられているが、氏名を明示し意見発表したものしかタウンミーティングへの案内は来ない。
 以上を、支所ごとに集計数を競い、回収率は役所HP上で公開する。
 記名アンケート・意見記入者のみでタウンミーティングが可能。

100人程度のタウンミーティングで、アンケート結果、個別意見の動向を確認し、意見の語り合うをし、地域交通課題を皆で確認する。
 アンケート意見、タウンミーティングでの発言などを考慮し、有識者委員会でコンセンサス会議出席者十数人を選考する。
 コンサルデータもとに、十数人の市民(報酬支払い)で路線改廃の市民コンセンサスを整理し、社会実験案を検討する(コンセンサス会議)。
 さらに、再度のタウンミーティンングで原案を報告し、地域公共交通会議を経て、社会実験をおこなう。

要は、オープンアクセスにおける責任ある意見のみで、直接議論し、その議論を踏まえる有識市民数十人の市民感覚で、コンサル案を練り上げることになる。
 平等アンケート、抽出アンケートは、一見、市民の声を聞いているようだが、お任せ民主主義では、匿名性のなかの無関心or「個別利益の怒号」しかない。名前をあかして、真っ当に議論することでしか、地域の交通を協働でつくることにはならない。

| | コメント (0)
|

2012年3月21日 (水)

大阪市SB;CBによるコミュニティ参画人材:起業・クリエーター

行政改革によって、施策管理を役所が手放し住民に解放しつつ、若者起業の参画を得て、自ら創り上げるコミュニティを考え、各方面と事前議論していると、要は、コーディネータ人材・候補があるのかということが課題としてみえてくる。
 『住み開き』にあるように、大阪には人材が多い。著者のアサダワタルさんはドラマーかつクリエーターだが、現在、障害児施設での音楽表現プログラムを創っている。こんな創造的な福祉が、まちなかにあふれることが大切だ。本に紹介されていたシカトキノコの藤田さんは、グラフィックデザイナーで、まちづくりに関わっている。玉造のキャラクター:トラとーちゃんは彼の作品だ。
 長崎さるくの創設者:茶谷浩治さんと一緒に「大阪あそ歩」を始めた陸奥さんも、有意の若者だ。一人親家族支援NPOあっとすくーるの渡さんは、地域での教育支援まちづくりの核になる人材だ。
 大阪市社会福祉協議会:ボランティア情報センターの『Comvo168』には、さらに人材が紹介されている。
 「育児や育児はキャリア」と主張し、働くママを支える㈱{大阪市淀川区}マザーネットの活動は、社会的ビジネスを活かした地域づくりにおいてぜひとも連携したい頼もしい人材だ。虐待や家庭内暴力で苦しむ人々を地域で支えるには、マザーネットのシーズを地域住民と連携させ、行政委託する必要がある。
 関西のクリエーター・デザイナーの仕事作り(外国人観光スマートフォンアプリ開発や大学生中途退学予防事業、お墓参り代行などをしている)㈱チュラキューブなど、「社会と関わる」起業家とも連携し、そのシーズを活かして、地域住民と連携し、行政委託して地域課題を解決したいと思う。

大阪には人材が多い。これが資産だ。

| | コメント (0)
|

2012年3月16日 (金)

アサダワタル『住み開き-家から始めるコミュニティ』筑摩書房、2012年

こんなにも多くの人がプレースをシェアする時代になっているのか、驚いた。単なる費用逓減のシェア住宅ではなく、単なる住宅リノベーションでもなく、その本質は、人と人が生活の場で関わる生き方が求められているということ。
 1979年生まれの「住み開き聞き書き放浪者」たる著者をはじめ、空堀(大阪市中央区の長屋リノベーション地区)で二畳大学、ナローワークを始めた若者、空堀でrojiroomを始めたグラフィックデザイナーと服飾デザイナーの子育て若夫婦、淀川区三津屋商店街でnavel cafeというスペースを経営する20代の建築家、新大阪のマンションの一室を地域に開放し、音楽や子育てのスペースを開いた音楽家・学童保育士の30台夫婦、東成区今里で物々交換を始めた商店街地図などを手がける1978生れのグラフィックデザイナー…。
 住み開きの事例を読んでいて、町に開いた豊富な若者人材が、東京と伍して大阪に多いことに、驚いた。もちろん著者が大阪出身という理由もあるが、大阪の町の開いた魅力を、改めて発見した。

これは、共同体の再生ではなく、個別に閉じてきたここ50年の標準家族を越えて、新たな開いたコミュニティの登場である。放浪者を社会起業家として迎え、その知恵と能力を融合させて、大阪の協働まちづくりに連携できないか、そんなことを考えてた。
 既存の地域共同体だけを前提としては、協働のまちづくりはできない。住み開きの若者に、相談したい。
 大阪の新しい協働まちづくりの一つの方向が、見えてきた一冊であった。

| | コメント (0)
|

2012年3月15日 (木)

地域交通の協働拡大の流れと「事業仕分け」という事故

時代 サービス責任者 (国)バス政策(市町村)
~昭和40年代 バス事業者 安全確保、需給調整規制
昭和40年代~平成14 国+バス事業者 赤字補填
平成717年頃 市町村 コミバス補助金          
平成1418 市町村 需給調整規制廃止(改正道路運送法)
→廃止代替・患者輸送市町村営バス
→合併無計画生活バス
∴市町村財政への圧迫
平成18年~ 市町村+住民 定時定路線削除(改正道路運送法)
自家用有償輸送・過疎地有償輸送※のNPO・自治体大臣登録⇒地域公共交通会議
平成2022 市町村+住民 地域公共交通活性化再生法⇒市町村に人材・部署出現
↑事業仕分け
平成23年~ ナショナルミニマム 地域公共交通確保維持改善法
 次期法制化? 貨物事業者、変わるタクシー、整備工場、再生ファンド、コンサル経営、上下分離、商工会議所 多様な住民参画、多様な事業者協働
 

| | コメント (0)
|

2012年3月13日 (火)

日帰り路線バスパック(十勝バス)

帯広の十勝バスは、
S44(ピーク)2300万人→
H20(底)395.7万人(17.2%)→
H21/407.0万人(17.7%)
 人件費削減も限界、路線集中もやるだけやった

【最近の取組】
《弱点の明示》バスは、不便なのではなくて「不安」だから利用されない
・目的地のバス停がどこか、  目的バス停の不安
・どのバスが行くかどうか?  バス路線の不安
・ターミナルのどこから出るか 出発バス停の不安
・いつ出るか、いつ来るか   発車時刻の不安
・いくらかかるか、      料金の不安
・そもそも、バスの乗り方がわからない 全面不安
⇒バスマップ、高校保護者への説明、免許返納割引、
 通学通勤定期土日乗り放題、パターンダイヤ
 高校の片側通学定期券(一定の送迎を認めた上で)

さらに、日帰り路線バスパックを始めた。
 見学・温泉施設と各施設までの往復乗車券がセットになり、割り引きになっている。しかも、路線バスだから、予約不要。めあすのバス発車時刻は書いているが、他のバスにも乗れる。他のバスでも行ける。
 中札内美術村バスパック、ばんえい十勝バスパック、
 りくべつ鉄道運転体験バスパック、幕別温泉バスパックなど10コース。
年間2000人の利用がある(市外が7割)
http://www.tokachibus.jp/?p=364

路線バス事業者は、利用客視点にたって改善しだすと、人口20万を切った帯広でも、何とかやっていける。
 帯広は、大正交通といい、十勝バスといい、事業者が素晴らしい。これを活用し結び付け、住民の参加を得るような総合交通政策が必要だ。何よりも市役所職員の行動変化が、今後、期待される。
 注目したい。

| | コメント (0)
|

2012年3月12日 (月)

食を通じて幸福を運ぶ大正交通

帯広の南に、昔の広尾線の幸福駅駅舎が残って、観光スポットになっている。そこが大正町。地域は、農業長者が多い地域。クルマに乗れない高齢者を病院などに送ってくれるあいのりタクシーを大正交通が始めたのはH15 。
 人口3395人の大正町で、登録者785人、年間4000人以上を運んでいる。
 道見社長にお目にかかって驚いた。
 億単位の売り上げで農業をやっているから、高齢者を送迎する余裕がない。その高齢者を送迎してくれるから、高級な野菜をタクシー会社にいっぱい運んでくれる。食べきれないので、農産品を買わせてもらい、小分け箱要れして、1万5千円以上利用のタクシー利用者に景品としてプレゼント(原価2000円くらい)した。これが好評で、タクシーも営業成績が良い。
 フィーダーのあいのりタクシーは、広尾ー帯広の幹線バスに接続すべきだという声もあるが、広い町内をデマンドで走り、路線バスに接続させるには無理がある。あいのりタクシーのお客様は大正交通が掘り起こしたものであり、その要望があれば、帯広市内に行くのは、当然であろう。
 バスだタクシーだというのは、手段であり、目的は人々の医療や食品という暮らしである。
 社長が集めた地元の、チーズやケーキ、鮭を食べながら、厨房のなかで、お話しを伺った。大正交通は、地元の食資源を結び付け、人々の安心と移動を提供するという真っ当なタクシー業を誠実にしている。
 何とか、バスに乗せよう、タクシーのコストを抑えようと交通計画だけを考えるから、上手く行かない。
 大切なのは、暮らしと食であり、それを誇りに思い、実践しているから、あいのりタクシーや大正交通に、多くの人が乗っているのではないか。
 みなさん、十勝帯広空港に降りたら、ぜひとも大正交通を探して乗って、農産品のお土産を持って帰りましょう。

Img_1638十勝平野の産物を仕分けしラベルを貼るタクシー会社の厨房の「食品ラベル」
Img_1641 会員に手渡す、時刻表、会員カードケース(ソフトな肌触りで、健康保険証・診察券が入る

| | コメント (0)
|

2012年3月11日 (日)

北海道当別町下段モータースで学んだこと

札幌から北東、電化されたJR学園都市線で39分の当別町には、路線バスが縮減で残る一方、医療大学と病院、他の整形外科病院の送迎バス、工場の送迎バス、町の福祉バス・スクールバス、別荘的近郊住宅地スウェーデンヒルズ(1984年まちびらき)のシャトルバス、などがH17時点ではあった。これらを統合して、
医療大あいの里キャンパス(札幌市内)~当別の幹線バス
市街地循環バス、
金沢線(当別~医療大・病院)、
みどり野・青山線(郊外・過疎地)
 に整理し、その経費出資をもとに、学生・患者を無料とし、
かつ、地域の自動車整備工場に路線免許をとってもらい委託した(H18より実証実験。H23本格運行)。
 担当は札幌市交通局に一週間缶詰で運営ノウハウを学び、整備工場は100%BDFで運転した場合のエンジン整備調整を研究し、経営効率のための高齢者再雇用・燃料効率の良い20人乗り中古車両を確保し、行政は活性化再生法などの補助メニュー・計画策定で支援した。
【路線運行ノウハウって、1週間の缶詰研修でできるのか!】
 さらには、ANAと、温室効果ガスとオフセット取引協定を結んでいる。
 上記の多様な努力の結果、H23には、赤字をほぼ0とし、大臣表彰を受けている。

しかし、赤字0は、路線事業の持続性を担保した。が、乗客は停滞・減少傾向である。
 このことを議論しているとき、
森栗「吹雪の中を待つには停留所が必要」
行政マン「しかし、スウェーデンヒルズ以外では、雪かきを含めた停留所の管理をなかなか受けてもらえない」と議論になった。
このとき、下段社長が「江別への国道を拡幅するとき建設会社が、地域貢献として休憩ミゼットハウスを地元にプレゼントしていった」と発言。行政施設なら、住民は、管理をやらされるのは厭だが、地域貢献のプレゼントなら歓迎する。
 なるほど、住民が管理を請け負うには、それなりに話しの持って行き方がある。行政が予算をつけて住民に押付けるのではなく、建設会社・住民・行政・バス事業者も一緒になって考えれば、地域貢献プレゼントの管理は、住民がすすんでするのである。
 協働とは、こういう「言い方」「話のつけ方」が重要だ。Img_1623 スウェーデンヒルズモチーフのバス停Img_1625 建設会社社会貢献の国道バス停

| | コメント (0)
|

2012年3月 6日 (火)

地域での社会的起業を展開する人材

昨日、社会的企業創業支援ファンドの報告会に出、4つの報告があった班で、議論をした。
 外国人シーズを活かしたまちづくり、地域づくり、学校支援などをする団体。糖度の高いトマトを過疎地の女性に完熟野菜ソースを加工してもらい、幼稚園に通わす合間の短時間就労を促進し、仲間づくり・小さな収益を担保する会社。摂食障害の人が元気になる写真アップアプリや失職障害辞典のアプリ販売。一人親生徒の学習支援団体などの話しを聞いた。

すべてが、即、ビジネスになるとは言いがたいが、摂食障害アプリ(あかりプロジェクト)は大学や自治体の心の相談室にポスターを貼るだけで、ビジネスになると思うし、パニック症候群などにも展開できる。誰にも相談できずに悩んでいる人には、有効なビジネスとなろう。
 完熟野菜ソースも、生産とマーケティングのバランスが難しいが、過疎地の女性の支えあいに役立つ「お助けトマト」として、面白い展開をするだろう。
 学習支援の起業の人材は、いっそ、地域の人と組んで学校の管理をしてもらい、そこで学習を展開する手もあろう。地域に、低所得、1人親を中心に教育バウチャーを配り、それを活用した教育支援を、学校空き教室などで展開する可能性があるのではないか。

そんな妄想が拡がった。
参加の目的…人材探し 目的達成

| | コメント (0)
|

2012年3月 4日 (日)

社会的ビジネスによる住民経営のまちづくり

かつてコミュニティビジネス(CB)や地域通貨が言われ、経済の研究者まで、入れ込んでいたが、うまく行っているところがあるだろうか。いろんな地域通貨はどうなった?
 そもそも、通貨管理組織の無い通貨が、機能するわけがない。
 そもそも、市場が開かれていない状況で、ビジネスが展開するわけがない。
と、CBや地域通貨を馬鹿にしていたところ、やっぱし、下火。
 ところが、大阪市は行政改革で、必要以上に役所が抱えていたものを手放し、天下り受入の法人から事業を開放し、市民に担ってもらうとしている。
 結果、市場開放である。
 たとえば、公園をボランティアだけでやってるから、持続性が無く、担い手が減る。それを支える「ときどきやってくる環境局職員」を雇用する必要がある。
 学校も、公務員が管理しているから校長の裁量一つで、地域が使えたり、閉鎖的な学校になったりする。学校を地域で管理し、若者を地域が雇用し、校長はその決定し従えば良い。地域とNPO(若者雇用)が連携して、学校を管理したほうが良い。
 結果、財政改革になる。
 保育も、地域で運営すれば、または地域の団体と福祉法人が連携して運営すれば、ニーズにあった保育をもっと多く展開できる。
 区民センターの管理も、天下りを受けいれている団体では、効率化が担保されない。住民と連携した団体が、事業の連続性も考慮したうえで、プロポーザルで請ける方向が妥当であろう。

大阪市で、こうした動きをする地域をサポートしコーディネートする人材を派遣する制度ができれば良いなあと思っている。
 そういう講演を、3日、東成区役所でおこなった。市民が、最ものりだしたのかが、学校管理だった。いろんな連合町会長が、本気で考え出したようである。
 今後が楽しみ
 月曜は、各地で社会的起業をしている若者の話しを伺う。これらの人材と地域とを結び付けることができないか?今、仕組みを考えている。

| | コメント (0)
|

« 2012年2月 | トップページ | 2012年4月 »