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2012年2月21日 (火)

地方で頑張っているバス会社の事情

A市は、住民、行政、バス事業者が役割を定め、路線を便利にし、利用者を105%に増やそうと数値目標を示し期限的契約している。
団地の中を巡回したり、スーパーを経由したり路線改善し、みんなで協力しよう乗ろうと呼びかけたり、住民が無料体験買い物バスを走らせたり割引券を配っている。県やA市もその割引負担や、チラシ印刷を協力している。
 そのBバス会社の責任者とお話する機会があった。
 Bバス会社責任者は言う。1995年頃はバスが邪魔者扱いを受け「ノロノロ走るな!」と苦情を受け、バス停はゴミ置き場の扱いを受けてきた。それに比べて、高齢化のなかで協定を結び、住民がバスを議論してくれること自体がありがたい。
【道は遠い】契約を結んだD団地の現実は、6-21時、1.5ニンク(バス1台、運転手18時間拘束)を考えると、200人くらい乗らないと採算にあわない路線であるが、現状100人。毎年96%で縮小し、いずれ廃止を、105%にしたところで僅かではある。が、底を打つことが重要と考えている。
【課題】D団地内を循環し高齢者に乗ってもらうために低床の日野ポンチョを買ったが、車両余裕がないため、通勤時間にポンチョも動員せねばならない。混雑で苦情が出る。
 また、雇用条件も悪いので運転手も少ない。少ない運転手を、朝ラッシュに集中せねばならないので、(5-10時)+(15-20時)と、二つに分かれた辛い勤務をお願いしている。10-15時には、200円/時間 支払い、自主研修、教育も行う。
 さらに、A駅からC駅を経てD団地にバスが行くから遅れる。C駅ーD団地と短縮しコスト削減せよと叱られるが、C駅の運転手休憩所もバス留置所もすでに売却している。できない事情がある。
【効果】136人/ニンク で採算にのせる為には、5時ー15時(休憩含)の運転手・バスで、ラッシュ時に50-80人輸送した場合、昼間は56-86人乗せなければならない。昼の利用者をどう増やすかが課題だから、住民・行政との三者契約は重要だ。
【ICカード】関連会社の開発したICカード乗車券で、乗降が速くなり、データも確実に取れ、経営管理ができる。しかも、企業実績IC定期の導入(定期券でなく、乗った回数のみ。休日の多い今日、企業負担が定期より少ない)により、より多くの企業でクルマに頼らないモビリティ・マネージメントの実績が、即時データとして示される。結果、バス利用が促進される。ところが、利用者が増えるとバス車両と運転手が足りなくなる。
【さらなる対応】個別の路線・団地の乗車数を上げるのは重要だが、A市がバスを住民移動のシビルミニマムと考えるなら、空き店舗をバス運転手休憩所にするとか、コミュニティプラザ前の空き地をバスターミナルにし、バスの留置も認めるとか、ICカードの企業実績定期をA市役所で実施し、バス車両を手当てするという手もある。
 要は、A市が個別路線地域対応を越えて、市の基本重点政策としてバス交通をビジョンに置くかどうかだ。道路1本のアセットマネージメントをすれば、バス1台車両購入補助くらいは、難しいことではない。
 求められているのは、個別の施策を越えた政策:ポリシーではないか。

B交通事業者は、朝ラッシュの対応で積極策に出ようとする一方で、昼にどこまで乗ってもらえるか、難しい経営バランスのなかで、この三者の契約に対応している。

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