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2012年1月27日 (金)

山口市のグループタクシーは65歳以上一人でも乗れる

広域合併し、広い過疎地と、スプロール化した郊外住宅地の高齢化に悩む山口市が打ち出したグループタクシー社会実験(以下、グルタク)が、市民から大きな好評を得ている。
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◆4人以上のグループで申請できるが、一人でも利用できる。
⇒一人1枚補助券が使え、人数が多いほど個人負担が少ない。
◆65歳以上で公共交通から1km以上離れた人
◆坂など地形要因等を考慮し、交通不便なら1km以内でもOK
に特色がある。

おでかけサポート(要介護者のタクシー利用支援)以外の、元気な方の外出を支援する制度である。
 ◆の特色は、現場説明会を何度も繰りかえり、市民の声に耳を傾けて改善した結果である。(パンフレットも利用者意見に沿って改善。こんなにわかりやすい)。さらに、交通政策課は、さらに235の方を訪問して、面接アンケートを行っている(他に郵送対応197件)、回収率60.2%

公共交通の充分でない地方においては、賢明な制度である。申請者は急増している。
 その申請者アンケートによると、
グルタク利用者は65-69歳(20.0%)、70-74歳(30.0%)、75-79歳(19.2%)、80-84歳(16.5%)、85歳以上(12.7%)
クルマ運転可能な同居家族数 なし(20.4%)、1人(33.8%)、2人(29.6%)、3人(12.3%)
日頃移動手段 徒歩(2.7%)、自転車(8.1%)、マイカー(49.6%)、原付バイク(6.9%)、バス(3.1%)、タクシー(11.9%)、家族等送迎(15.8%)
徒歩可能距離 0.5km未満(16.5%)、500-1km(20.4%)、1-1.5km(24.2%)、1.5km以上(28.8%)
 ※荷物を持ったとき1kmも歩けないという声も
グルタク制度必要70.4%、どちらともいえない9.2%、今は不要だが将来は必要16.2%
ところが、まだ使っていない人(枚数制限あり)が46.9%いた。
不使用の理由を尋ねると
クルマ所有(54.1%)、他移動手段あり(27.1%)、使い方不明(0.8%)、割引があってもタクシーは高い(4.5%)、外出せず(3.8%)
グルタク利用人数 1人(45.6%)、2人(30.9%)、3人(16.2%)、4人(5.9%)
グルタク利用方法 直接目的地まで(74.3%)、バス停・駅まで(22.1%)
グルタク活用の生活変化 外出機会増加(32.0%)、近所の人とのご一緒行動(15.3%)、バス鉄道の利用減(2.7%)→利用増は選択肢にない 変化なし(38.7%)
自由意見 運転免許者には要件緩和しても良いのでは/呑みに出るのにグルタクを使うのは気がひける/将来安心(10)/行きはコミバス,帰りはグルタク/ワンメーターだったが運転手が快く引き受けてくれた・運転手のマナーが素晴らしい・地元の運転手には感謝している(4)/グルタクがあるので福岡にはクルマでなく新幹線で行った/どんどん出かけて生きがいとしたい・日常の活動範囲が広がり、生活が豊かになり、楽しいものになってきた・出かけるのが楽しみとなる(3)/コミバスが来なくてもグルタクがあるなら不公平感はない/街にイベントがあるときは近所の人を誘って出かけることができる機会が増えた/

少子高齢化社会においては、バスや電車は幹線を充実させ、それ以外はこのような手法もあるのではないか。一人以上でOKとすることで利用が促進され、結果、53%もの人が、2人以上のグループで乗っている。タクシーによる路線営業、コミュニティタクシーでも2人以上の乗車率は難しいのだから素晴らしい。
 山口市では、このようにタクシーを公共交通として位置づけ活用したので、タクシー経営がコミュニティに依拠しつつ安定化し、運転手がとても親切になりつつある。一部の会社では、運転手を歩合制報酬から社員制に改めている。
 未だに、1.5人以下の乗車のコミバスを走らせている自治体があったとしら、タクシーと対立してコミバスが走らせられないと嘆いている自治体があるなら、山口市を参考にしてはどうだろうか?
今後は、運転免許返納者への要件緩和、警察と連携し、運転免許証更新時の資料配布。
 65歳以上のみならず、子育て世帯、妊婦等も要件の視野に入れてはどうか?
 一方で、バス・鉄道も大切だ。幹線バスの充実をすすめていく必要があろう。 

 

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