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2011年8月19日 (金)

向島のコミュニティ活動

東京都墨田区向島の防災まちづくりは有名である。その中核をなす一言会理事の長老に「阿部先生」がおられる。地元の学習塾の先生で、世話好き。外部の人を受け入れる開かれた知性の仁である。
 その阿部先生から「内から見た向島」をいただき、読んだ。
■さくらんぼ公園というのになぜさくらんぼがないのかと、幼児に訊かれ、発奮して区役所や造園業と連携して、さくらんぼを植えて実をならした話
■地元出身者を、住居が郊外の子どもの家に移動しても、葬儀は昔暮らした地元の人々の世話になって向島でした(墨田区には地域ごとの葬儀屋があり、相互扶助の葬儀が行われる)
■新しい賃貸マンションの住人を歓迎し、管理人が全世帯1年分の町会費を持参してきた話 ⇒このくらいの丁寧さと、ちょっと強圧なあいさつ文を出す智恵がないと、マンション住民を町会に入れるのは難しい。
 参考までに初会する。
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□□マンションの皆さま 向島へようこそ ▽▽町会長

私たちの街は「向島五丁目東町会」(嚇・五東町会)と申します。

 さきごろこの街に、元気の良い槌音が響き、大きなクレーンとミキサー車が活躍し、今ここに、□□マンションの30世帯余りの方々を新しい仲間としてお迎えできることとなりました。

 皆様を、心から歓迎申し上げます。

 五東町会は、けっこう長い歴史を持つ街です。いくつかの伝統的な行事があり、少しおせっかいな気風で、明るい挨拶と、やんちゃでおしゃまな子どもたちが特徴です。

 住民たちは、防災とか自治に強い連帯感を持ち、氏神様である牛嶋神社(1140年の伝統)の氏子で、秋には賑やかなお祭りが繰りひろげられ、子ども連や青少年の成長を見守リ、お年寄りの懇親を深めるなど、典型的な下町気質の街でもあります。

 町のお知らせは、おなじみの回覧板、町内10か所の掲示板、そして、有線放送のスピーカーによって伝えられます。近代的マンション・ウインベルの皆様も、ゴミ処理その他の生活情報源として、このお知らせにぜひ耳を傾けていただきたく存じます。

 マンションの目の前には、マスコミで有名な「路地尊(ろじそん)」があります。何の為にここにこんなものがあるのかは、いずれお分かりになる日が参ります。また、すぐ近くには、桜と花火とボートレースの名所で、人情の流れる川と讃えられる隅川や言間だんごや桜もち、隅田川七福神等々、お友達やご親戚に誇れる環境がいとも無造作に点在します。

 皆様には、この街の良さや楽しさを存分に味わい、少しずっでけっこうですから、それらの行事にもご参加いただき、楽しさを受ける側から、出来ましたら、創り出す側にも回っていただきたいと存じます。

 皆様の中には、もしかしたら、ここ向島を終の住家(ついのすみか)と考えておいででない方もいるかもしれません。だから、周辺の行事などには関心がない、とお考えの向きもあるかもしれません。 しかし、そのような方に`とりましても、長い人生の中で、「向島に住んだあの時がいちばん楽しかったな」と、振り返っていただけるような時間を過ごしてほしい、と私たちは願っております。何年か後、その方が、懐かしく向島を訪れることがありましたら、向島の街並と人々はきっと今と同じ表情で、その方々を温かく迎えるに違いありません。
 
私たちの、そして今日からは皆様も住む向島は、そんな街です。
 ゆっくりでけっこうです。お互いに分かり合い、打ち解け合い、そして助け合える隣人として、長く長くおつきあいくださいますようお願い申し上げます。Img_0001_new

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