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2011年7月26日 (火)

【考察】大阪の津波・南海地震

今朝の大阪津波地震一覧に紹介した「大正橋大地震両川口津波記」で、最も気になるのは、「かかる津波は沖より汐込計に非ず、磯近き海底等より吹きわく(略)水勢平日の高汐と違うこと、今の人能知る所なれども充分心得」である。
 次がそろそろで、中規模、ひょっとすると大規模はわかっている。そのなかで、高潮とは異なる千石船を流すような流量、流速である点を考慮する必要がある。

四国沖でM8.6(宝永と同程度)を想定した場合、120分到達(それ以下という指摘もある)で、最大2.9m+大潮満潮2.1m=5m<防潮堤5.7~7.2m これで防げるというのが行政の立場。
 今回の3.11のM9.0 を受けて、中央防災会議が高い想定をした場合、大丈夫かというのが、今の行政の議論であって、今すぐ津波が来るという話しではない。

しかし、
現状のM8.6でも、私は近畿地方整備局?の大阪湾高潮をみると、津波ではちょっと大変ではないかと思う。1_2
この資料を読み込んで津波のときどうなるかと作ったのが、「大阪の津波課題」

津波に対処できないので開かれた安治川水門から「宝永、安政津波」のように、浮流コンテナ・船舶が折り重なれば、5m津波でもコンテナ・船・流木・上屋折り重なれば、7~8mで簡単に堤防を越え、5mから0m地帯に落ちて、猛スピードで走り堂島に向う。大阪府の安心想定は成り立たない。
 昭和36年9月16日の第二室戸台風でも、水防団員による国鉄市岡鉄橋の水門水防扉閉、土俵積工により防いだが、一部、浸水しポンプアップした。鉄橋箇所が弱い。これを越えても、中之島西端船津橋あたりに浮流物が重なる。Om地帯の橋は低い。「大正橋津波記」を読んで、津波の力を想像せねばならない。だとすると、JR東西線、阪神難波線、地下鉄、堂島地下街は浸水を免れるか?水は梅田に到達するか?不安になってきた。

一方、大正橋のすぐ近くに、JR岩崎橋鉄橋がある。尻無川・木津川を遡行したコンテナ・船が大正駅をはさんだ両側の鉄橋で折り重なり、溢れた水が難波を目指すか、西区・港区境界のOm地帯を行くかは、水の勢いとの関係である。この鉄橋をコンテナが越えても大正橋で折り重なり溢水する。
 

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