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2011年2月10日 (木)

福祉コミュニティ「新しい公共」のビジョンと方法

ネタ本、広井良典『コミュニティを問いなおすーつながり・都市・日本社会の未来』の結論を紹介する。
■ 持続可能な福祉都市のイメージは、
・高齢者等もゆっくりすごせる街
・歩いて楽しめる街
・世代間のつながり、交流・コミュニケーションのある街
・孫子の代まで継承する世代間構成バランス
・荒廃した空間(格差)がない
・若年世代への予防的対応
・ケアの充実
・自然とのつながり
・資源エネルギーの持続性自立性
・経済の内部循環の活性化
である。
■都市型コミュニティづくりのポイントは
・挨拶など見知らぬ者どおしのコミュニケーションの様式化
・NPO、社会起業による新しいコミュニティにむけた多様な活動
・普遍的な価値原理⇒まちのビジョン、誇りの共有化
である。(240頁)
 クルマに頼り過ぎないまちづくりは、この持続可能な福祉都市をめざした運動である。
 そのコミュニティづくりの根本は、信頼社会をいかに作るかである。信頼社会で求められるのは著者がヘッドライト型知性と呼ぶ相手の立場に身をおいて相手の状況を理解する社会的知性であり、また、その信頼社会で社会的不確実性を低下させるには一つは借金の担保や品質保証などの「針千本マシン」と情報公開等の「嘘発見器」が重要(「安心社会から信頼社会へ―日本型システムの行方」山岸俊男,中公新書)
 もう一点、コミュニティづくりには、中心の施設が必要である。広井は経済システムの進化とコミュニティの中心として、神社・お寺から福祉医療施設までを時系列的にあげている(広井2009:86)。私は、従来、学校、病院、風呂、劇場、市(イチ)機能を複合した、コミュニティの核としての寺社が、産業化のなかで機能分化してコミュニティで役割を果たしてきたが、さらなる産業化で方向を失ったと考えている。が、ポスト産業化のなかで、精神・生命・気に関わる部分が、多様なコミュニティにおいて、臨機応変にコミュニティ核になりつつあることを、広井の表を修正してまとめてみた。⇒腐っても、元民俗学者

伝統社会⇒ 市場化・産業化⇒ ポスト産業化
神社・お寺 小学校 大学など研究機関、アートギャラリー
市場・商店街 スピリチャルな寺社
酒場・劇場 癒しの自然
共同湯、洗濯場 福祉医療施設

広井は、大学やアートなどクリエーティブを集積したコミュニティこそ人々を吸引する(リチャード・フロリダ『クリエーティブ資本論』)ことを紹介している。(広井2009:89)
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  自治体とは、市役所のことではなく、city corporation つまり、福祉コミュニティの創造に向けた(広井2009:52)、統合経営体、作戦本部・工程管理本部でなければならない

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