ロールプレーワークショップと防災まちづくり
東京都墨田区向島の一寺言問を防災のまちにする会(一言会)25周年に招かれ、防災のみに偏らない、多様な世代、多様なセクターが支え合う総合的まちづくりの話をさせていただいたが、釈迦に説法だった。
一言会では、路地尊(バケツリレーのための雨水溜)や有季園(元向島置屋跡を区が買い、市民農園として使っている)、道路のポラード整備、瓦版の発行、こども防災ワークショップ(小中学校)、路地奥の緊急避難路づくり、まちづくり談義、衆会などをすすめている。こうした活動が25年も続いていることに敬意を表したい。
ところで、この運動の当初、住民、行政など多様なセクターの納得を得るため、提案を演劇でやったと、当時のコンサル(現明治大学教授)から伺った。かれは、お堅い役人役をしたとか。
ワークショップ(WS)はアメリカでは演劇から始まり、日本では80年代から世田谷のまちづくりで応用されだした。日本のまちづくりWSでは、ロールプレーをするケースは多くない。ところが、向島では、1985年に、ロールプレーでコミュニケーション型まちづくりの提案が行われていた。このまちづくりをサポートしてきた人々の意識の高さが理解できた。住民も偉いけれど、向島に入るサポーターの意識の高さこそが、この運動の推進力であったのではなかろうか。
【業務連絡】15日、交通まちコミュニケーション概論、休講です。
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