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2010年7月 1日 (木)

住民の面が向く住民協働

某市が累積赤字のため廃止した市バスに変わり、国のカネでH14に実証実験という形で始めたコミバスが、2000万円赤字/路線、でも年間8000人の市民が利用している。市内全域でやれば、この100倍はせねばならない。人口20万の都市でコミバス20億はつぎ込めない。国の補助で買ったバスも老朽化。市の財政も厳しい。

さあ、どうする。

地元議論を始めると、死活問題、市バスを廃止したから始めたコミバスに今頃採算を言い出してどうする、市の財政が厳しくコミバスが辛いなら根拠を示せ、公民館に伸ばせ、運転手の態度が悪い、住民で考えろと押し付け「運行断念」もありえるとは何事だ、市のコミバスを民営バス化すると一律200円が450円になる人も出る・辛い、バス車両が老朽化してたらバス会社が買い換えたら良い、そもそもそんなことを言うより国道を通学自転車走って危ない・何とかしろ・・・

行政職員、サンドバック状態
ところが、廃止ではなく、中心市街地に行く幹線路線(現行、コミバス、国道路線バス、過疎地への裏道路線バスの3線)は民営バスにまかせたい。その上で、地域のコミュニケーション向上のため、コミバス補助のお金を地域の公民館、スパー、病院への移動確保のための手段を考えませんか、という提案が徐々にわかってくると、「財政とか、廃止とか、民営バスで運賃値上げとか、バス車両老朽化とか、後ろ向きの議論をするな。もっと前を向いた議論をせよ」と誰かが言い出した。

そこで私は、
「行政が『住民主体』といって、住民だけに責任を押し付けると住民がもたない。辛い。そんなことはバス会社の責任だと言い出すとバス会社がもたず、減便、廃止、バス会社倒産となる。行政に頼りすぎると、夕張化で何もできなくなる。コミバスも続けられなくなる。皆で、検討してもらえませんか。次の交通基本法では、皆で議論しているところには、公助で補助するといっている。バス会社に補助するんじゃなくって、真面目に議論しているみなさんの地区に、新しい低床のきれいなバスをもってきませんか。私も、この法律に関わっているので、皆さんの思いは、霞ヶ関にも□□地区といって伝えますから」と言った。

2時間を越えたので検討会は終了となった。激しく文句・苦情を言うだけ言って「次、出るかどうかわからん」といっていた人が、何と拍手をしだした。それに連れて、多くの人が拍手をして、会議は終わった。

サンドバックは辛いが、現地におもむき、語ってもらい、その上で理解を深めることは、辛くめんどうなことだが、人々の心が動き、顔を上げて「面が向く」とき、拍手がおこる。この一瞬の醍醐味こそ、住民協働の喜びである。
 トラブルを創造のエネルギーに変える、怒りを受け止める度量、相手の立場に立って考える配慮、これを2時間も続ければ、住民のなかから「前向きに考えな」と声が出る。
 人間ってすばらしい。住民ってすばらしい。これを信じることでしか、地域を良くする方策はない。

サンドバック職員のみなさん、楽しかったですネ!

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