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2010年4月22日 (木)

生活環境学部、生活科学部

かつての女子教育に端を発する家政学部は、そのかなりの学部が生活科学部、生活環境学部となっている。身近な暮らし(衣食住+教育・福祉・会計)を扱っていたが、時代の変化のなかで、それを総合的に扱うのではなく、テキスタイルデザイン、栄養学、住居学などと、個別に精緻化が求められ、科学研究されるようになってきた。管理栄養士や建築士、社会福祉士などの資格取得もあり、一般的な家政学は岐路に立っている。アメリカでは1994年に、家政学会は家族・消費者科学学会に変わるが、日本ではその方向が見えぬまま、学部名が生活科学部、生活環境学部と変わり、その実態はインテリアデザイン、栄養学、建築学、社会福祉学などの寄せ集めになっている場合が少なくない。
 生活を(または生活から社会を)総合的に見ようという視点は、なかなか育たず、本来、必修にしてもよさそなものなのに、生活学そのものを科目に置く学部は多いとは言えない。
 学生は、「建築学ではなく、なぜ生活環境学部なのか」理解できぬまま、設計演習を受けているケースも少なくない。生活として総合的に学ぶことによるイマジネーション力や、統合的に課題を発見し解決しようとする態度、そのことによる学生の問題解決能力・視点の向上は、個別資格取得に比べ、大きな位置を持っていない。
 生活環境学部、生活科学部に「生活学」を置くことは、必須であろう。日本生活学会は、このあたりまえのことを、主張すべきではなかろうか。そうして、生活学の見方、学び方、その可能性を、ある程度標準化して示すべきではなかろうか。科学研究費項目の「生活科学一般」に甘んじていてよいわけではない。

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