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2010年4月 9日 (金)

【授業:お遍路】4月11日資料

以下、事前に読んで、11日中之島センターで議論する。
■四国遍路とは
 四国八十八カ所を巡ることを特に遍路と言い、地元の人々は巡礼者をお遍路さんと呼ぶ。観光バスや車を利用する場合は6~10日前後、徒歩で巡ると40日前後かかると言われている。遍路は順番どおり打たなければならないわけではなく、各人の居住地や都合により、移動手段や日程行程などさまざまである。1度の旅で八十八ヵ所のすべてを回ることを「通し打ち」。何回かに分けて巡るのを「区切り打ち」という。授業では、教授者が先達となって、短い区切り内を体験してもらうようにする。順番どおり回るのを「順打ち」、逆に回るのを「逆打ち」という。遍路(巡礼者)は札所に到着すると、ある程度決められた手順に従い、本堂と大師堂に参り、般若心経など決められた読経を行い、その証として納札を納め、納経所で寺の名前や本尊の名前、本尊を表す梵字などを墨書し、納経印を押したものを納経帳に受領することができる。この、墨書し納経印を押したものは朱印・(御)宝印とも呼ばれ、寺の本尊を写したもので大切に扱わなければならない。宝印は納経帳以外にも掛け軸、白衣にも受領できる。八十八カ所全てを廻りきると「結願」となり、その後、高野山(奥の院)に詣でて「満願成就」とする。
■お接待とは
 道中、お遍路さんに対して地元の人々から果物や金品、善根宿などを無償で提供することがある。これに対し、遍路は持っているお札を「お接待」してくれた人に渡すことになっている。こうした文化のおかげで、昔は比較的貧しい人であってもお参りができたといわれる。今日でも四国西南部ではお接待の場ともなった「茶堂」が残っている。「お接待」の心は、接待することによって功徳を積む、巡礼者もまた弘法大師のある種の化身であるという言い伝えからおこなわれる。仏教的には、無財七施に由来するが、無償の供与による交流は、コミュニケーションを増幅させ、施すほうも、施されるほうも、心理的に豊かな感覚を共有できるのである。
■遍路のリスクマネージメント
白衣・・・蜂は黒い色を攻撃する。スズメバチによるショック死を防ぐ。
鈴・・・大きな音の出る大きな鈴は、鹿、熊、猪、猿との遭遇の危険を避ける。
杖・・・疲れてくると転倒する可能性が大きい。下りでは、体重を杖に分散することができるので衝撃疲労から膝関節を守ることができる。獣除け、くもの巣よけになる。
帽子、ヒノキ傘、手ぬぐい・・・日除けは重要。山では傘はさせない。レインコートは暑い。
リュック・・・手をあけておかねば危ない。
水筒・・・脱水による病気リスクは大きい。
携帯電源・・・緊急連絡用の携帯は毎日充電できるようにしておく。
手袋・・・道に迷って崖を昇る、雑草を握って這い上がるなどのとき必要
地図
コンビニ・・・事前に配置を調べ、食料等の調達を考えておく
早期入宿・・・4時をまわってからの入宿は危ない。夕暮れは早い。山の夜は何も見えない。懐中電灯は、朝早く出るときに必要。今回は、それほど無理しない。
友人・・・必ず複数で歩く。必ず、誰かが弱い人につく。遅い人に合わせる。疲れてくると焦るので、勝手に早くいきたくなるが、もっとも遅い人を待つ。

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