京都河原町凋落
阪急デパート京都店、ビブレ撤退など、京都の繁華街:河原町がおかしい。
京都駅ビルや四条烏丸など、これまで乗換え地、オフィース街と思われた地域の商業施設の充実によるものとの声があるが、それだけではない。
行った人はわかるが、いつも狭い道路にクルマがあふれ、タクシー停車だらけで、バスも停留所に寄り付けず、歩道は満員、ぶつかり合う。ビルはチェーン店ばかりで、どこに京都らしさがあるのか、二流都市の商店街のような繁華街に、人が集まるわけがない。
24時を越えても郊外にバンバン走るJRに比べ、私鉄最終電車が早い河原町が避けられるのは当然であろう。河原町からJR京都駅までの夜バス運行の努力もあるが、そもそも街としての魅力がない。どこに古都京都の顔としての誇りがあるのか。これで没落しないほうがおかしい。
2つの大型商業施設の撤退は、遅すぎたくらいである。
今すぐ、河原町通・四条通をバス・タクシーだけにし、歩道を2倍にし、町家を活かし、表通りのビルが路地裏の長屋を結びつけるような広がりを持たせ、社会実験のときのようにファザードをのれんで統一せねばならない。
遅きに失したが、やるしかない。これでも動かねば、没落は確定的となろう。
京都を愛する人は激怒するであろうが、外から見た現実は指摘せねばならない。
異議があったら「あるく街京都」を、四条通・河原町通で実現からにしてほしい。
ちなみに、私の博士論文は『河原町の歴史と都市民俗学』である。
| 固定リンク
「交通を活かしたまちづくり」カテゴリの記事
- ストック効果と社会的共通資本に対するコモンセンス(2016.11.08)
- 宮本常一、酒と歩み寄り、篤農家、そしてバラバラに出稼ぎ(2016.09.20)
- 蟲明先生にお話を伺う(解釈意訳)(2016.08.09)
- 住民主体と民間主導 蟲明眞一郎(2016.08.07)
- 住民主体のまちづくり 蟲明眞一郎(2016.08.07)
最近のコメント