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2010年2月

2010年2月26日 (金)

南の島はなぜ出生率が高いのか

少子高齢化の解決は「おばあさんの仮説」で(糸乗貞喜「よかネット№862007.4」)より。
市町村別合計特殊出生率ベスト10、ワースト10(厚生労働省「人口動態統計特殊報告」1998-2002年の平均)

「人口動態統計」

厚生労働省

2005

出生率

出生適齢女性人口

の割合(15-49歳)

H17国勢調査

全国

1.26

21.8

東京都

1.00

23.7

鹿児島県

1.49

20.7

ベスト

1

沖縄県多良間村(八重山離島)

3.14

2

鹿児島県天城町
(徳之島)

2.81

3

東京都神津島村(伊豆七島)

2.51

4

鹿児島県伊仙町
(徳之島)

2.47

5

沖縄県下地町(八重山離島)

2.45

6

鹿児島県和泊町
(沖永良部島)

2.42

7

鹿児島県徳之島町
(徳之島)

2.41

8

長崎県美津島
町(五島列島)

2.39

9

長崎県上県町(対馬)

2.39

10

長崎県石田町(壱岐)

2.35

11

沖縄県伊是名村
(離島)

2.35

12

長崎県勝本町
(壱岐)

2.35

13

鹿児島県喜界町(喜界ヶ島)

2.31

14

鹿児島県知名町
(沖永良部島)

2.30

15

沖縄県伊平屋村
(離島)

2.30

16

鹿児島県住用
村(奄美大島)

2.29

17

鹿児島県中種子町(種子島)

2.27

18

沖縄県城辺
町(八重山)

2.25

19

長崎県上対馬町
(対馬)

2.23

20

宮崎県椎葉村

2.22

ワースト

1

東京都渋谷区
(東大駒場)

0.75

2

東京都目黒区

0.76

3

東京都中野区

0.77

4

東京都杉並区

0.77

5

京都市東山区
(京大)

0.79

6

東京都世田谷区

0.82

7

福岡市中央区

0.82

8

東京都新宿区
(早稲田)

0.82

9

東京都豊島区

0.83

10

東京都文京区
(東大)

0.84

11

京都市上京区

0.87

12

東京都武蔵野市

0.87

13

東京都千代田区

0.89

14

札幌市中央区

0.90

15

東京都品川区

0.92

16

大阪市北区

0.92

17

東京都港区

0.94

18

広島市中区

0.94

19

京都市中京区

0.94

20

東京都台東区

0.96

子どもは授かるような地域には、授かり、作るものと思っている地域は作らない。

人間の女性は、繁殖能力や意思がなくなった後でも生きていける。長生きしたお母さんは子育て役になる。そうすると、子育て負担のなくなった母親は次の繁殖をする。と、糸乗さんは解説する。
 よかネットはおもしろい。

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2010年2月25日 (木)

あれか―これか

某都市の総合交通戦略策定を見た。整備局の予算が潤沢にあり、国の支援を見込めるから、あれもこれも書き込んでいる。ゾーン運賃、信用乗車、新駅設置、LRT路線、連接バス・・・。で、いつ完了するのか、工程が書き込んでいない。どれからすすめるか優先順位が書いていない。できない場合はどうするのかも書いていない。要は、色々並べておいて、国が補助してくれるならやってみるという計画のようである。
 実存主義哲学のキルケゴールは『あれか―これか』を著し、個人としての思いを越えた冷静な弁証法的思考を主張している。優先順位の決定である。多様な可能性があるなかで、まちづくりのビジョンを決定した上で、優先順位を決定し、実現しなかった場合の撤退準備をしておくことこそが「政策決定」である。
 この都市の総合交通戦略策定には、戦略的政策がない。

とはいえ、何とかしたいと一生懸命考えておられるのであろう。だから、当該自治体の職員、と市民、交通事業者、国の出先機関が一緒になって考え、協働で政策を決める「交通連合」が必要なのである。現場の状況実態にもとづき、一緒に課題解決優先順位をつけていくことが重要なのだ。実現困難な場合の逃げ方まで考えて・・・

今日は国立一次試験。受験生は、一人で決定してきた。
また春が来た。この子らと協働して、一緒に人生の優先順位を考えてあげたい。今度は、答えは一つではない。多様な答えを工程を考えて組み立てる力を養わせてあげたい。能力とは知識の量ではない。知識の組み立てであり、それを協働でできる柔軟性が大切だ。
東京大学ではなく、大阪大をめざすべきである。
今度、教育機関で講演するんで、そない、言うたろ!

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2010年2月23日 (火)

春の唄と阪急西宮北口駅商店街

国民歌謡「春の唄」
作詞: 喜志邦三 作曲: 内田元
■ラララ赤い花束 車に積んで
春が来た来た 丘から町へ
すみれ買いましょ あの花売の
かわい瞳に 春の夢
■ラララ青い野菜も 市場について
春が来た来た 村から町へ
朝の買物 あの新妻の
かごにあふれた 春の色
■ラララ鳴けよちろちろ 巣立ちの鳥よ
春が来た来た 森から町へ
姉と妹の あの小鳥屋の
店のさきにも 春の唄
■ラララ空はうららか そよそよ風に
春が来た来た 町から町へ
ビルの窓々 みな開かれて
若いこころに 春が来た
http://www.ne.jp/asahi/sayuri/home/doyobook/doyo00kokumin.htm
http://www.jttk.zaq.ne.jp/babpa300/syouka/harunouta.html
 この歌が世に出たのは、昭和12年3月。当時、大阪放送局の人気番組「国民歌謡」でオンエアされた。この「国民歌謡」は他にも「椰子の実」などを生み出した番組。
 作詞の喜志邦三は、早稲田の英文学科卒。29歳のときに神戸女学院の教授となった喜志は、翌年30歳に結婚、歌詞の「あの新妻」は貴志のつれあいで、一説には教え子という。
 作曲の内田元は、東京は築地生まれ。東京音楽学校卒、東京シンフォニーを主宰していたが、新天地を求めて関西に来たのがこの歌が作曲される1年前。
 そして1年後、喜志と内田は、阪急西宮北口駅をはさんだ両側に住む「ご近所」となる。歌にでてくる市場は2人の地元、「北口市場」のこと。同じ地元で、日常的に利用していた市場のにぎやかな様子を描いたという。(以上、引用)http://www.shin-raum.com/monthsong/20014.html

 この唄を口ずさむと、新婚時代の甘酸っぱい記憶や、自転車をクルマと表現する、人間的な町の姿が眼に浮かぶ。私は、今、この町に住み、にしきた商店街の顧問をしている。振返ると丘の上に女学院のスパニッシュ校舎が見え、春の川にはセキレイが飛んでくる。3月第一日曜は、ご近所と川掃除である。

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2010年2月22日 (月)

路肩を自転車レーンに、バス停を飛び出しに

車線の横に0.5-2.0mの路肩という奇妙なものがある。 3.5mの道路に1.5mの路肩があれば、どこでも1.68m幅の自動車は駐停車できる。道路構造令第2条13でこの部分の路肩(車道外側線の外側)は「車両の運転者の視線を誘導し、及び側方余裕を確保する機能を分担させるために、車道に接続して設けられる」とある。
 道路はクルマが通り、結果的にクルマが自由に停めると、法令化している。自転車は車両であるから歩道ではなく車道を通らねばならない。とはいえ、トラックと一緒は辛い。そこで、自転車は路肩を走ることが多い。バイクも路肩を走る。ところが、路肩に自動車が停まっていると、路肩で自動車積み降ろしをしている自動車販売会社があると、自転車やバイクは走行車線に入らざるを得ない。路肩駐停車で、どれだけの人命が失われているのか?
 道路構造令を改正し、路肩を廃止せよ。路肩はすべて自転車レーンにせよ。歩道のない路側帯では歩道とせよ。歩行者、自転車を自動車から守るガードレールを取り付けよ。
 幸い、都市部にはコインパーキングが安価で広がっている。配送は、所定の場所に駐車して、押し車ですべきだ。自転車を危険に陥れてまで、店前まで配送する必要はない。どうしても店前で配送したければ、時間を決めて、早朝のみ駐停車できるとか。
 クルマによる便利が、人命に優先されるような法令は改正すべし。

さらに、バス停やバス停前後に自動車を停める人が絶えない。そのたびにバスがバス停に近づけず、道路上に乗客が落とされる。バスから歩道上に直接降りれば10-20cmくらいの段差で降りれるが、歩道上だと20-30cmくらいの段差になる。この10cmの差は、障害を持つ人や高齢者には辛い。
 バス停前後30mおよびバス停に駐停車した自動車は、悪質駐車違反として摘発せよ。
 そもそも、何でバス停は凹んでいるのか?他のクルマを通そうとするからではないか。しかし、どんだけクルマを優先しようが、あんな広い面積を一人で占めるクルマが集まれば、車線でバスが停まろうが停まるまいが渋滞するのは当たり前なのである。いっそ、バス停を飛び出し型にすれば、車線上でバスが停まるから停まりやすい。後ろのクルマは待てば良い。ならば、バス停でバス待ちの人、自転車、通行人が交錯することもなくなる。
 幸か不幸か、バス利用者は昔のように多くは無い。バス停を車線平行、または飛び出しにし、バス停待ち空間に余裕を持たせ、エムシー・ドコーのような風除け屋根つき透明バス停を設置すべきであろう。

交通基本法制定と平行して道路交通法を人中心に変える必要がある。

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2010年2月20日 (土)

地元大学の地域連携を活用した人材創造研修プログラム

某市役所の職員課が抱える悩みを伺い、解決策を検討した。
 この市役所では、悲惨な現場を見てから悩みを抱える救急隊員、モンスター住民からの激しい抗議に心を病む職員、人員削減で圧迫感を感じ邪魔者扱いされているという被害妄想で悩む職員など、20%近くの職員が悩みを抱えているという。
 昔なら、通常業務からはずして郵便仕分けなど単純な仕事に移ってもらい、元気になってから職場復帰してもらう手もあったが、障害者雇用義務により、そうした場所は障害を抱えた人にお願いしているケースも多い。人員削減も厳しい。
 悩みを抱えた職員の逃げ場がないという、職員課の悩みなのである。
【提案】・・・心の病になる職員は真面目で有能な職員である。無能だったら課題に対処できない、不真面目だったら課題に対処しないから、病気にならない。
 その有能な職員の能力が活かされないことは、組織全体の課題である。そこで、以下の研修制度を創設しする。
 □市役所人材再創研修プログラム……職場不適応等課題を抱える職員が、1年間職務を免除され、1年間、地元大阪大学の科目履修生(試験なし)としてコース指定された複数授業を選択して受け、能力を磨いてリフレッシュする。ただし、研修期間中給与は半額とし、受講費用は市役所が負担する。受講修了後、大学との協定にもとづき、「大学院副専攻修了書」を大阪大学総長から授与される。ただし、研修生は、市の業務においてその能力を発揮して市民のため3年以上精勤すること
 辞めさせられるのではないか、辞めなきゃならんのじゃないかと悩む職員を、元気にし、能力を磨かせ、「辞めてはいけない奉仕せよ」とすれば、元気になる。地元大学は、そういうことに関わりたい。
 それでは、通常業務を頑張ってこなしている職員には不公平なので、平行して以下のプログラムを実施してはどうか。
 □市役所キャリアアップ研修プログラム……大学院の科目履修生となり、一定の副専攻プログラムを受講しようとする職員は、土曜日曜のみならず、勤務時間帯においても地元大阪大学大学院の授業を複数年度にわたって受講することを一定範囲で配慮する。大学は、職員が受講しやすいように、要望に応じて開講時間を5時間目とか6時間に置くなど配慮する。副専攻コース一覧とカリキュラム等は大学から職員課に提供し、職員課が職員に配布閲覧させる。受講料は研修費として市役所が負担する。ただし、研修生は、市の業務においてその能力を発揮して市民のため3年以上精勤すること

個人としての意見だが、検討してもらうことになった。社会人がどんどん入ってくると、学生らも元気になるだろう。

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2010年2月18日 (木)

日仏Community Supported Agriculture

昨日、開発環境講座の卒論発表会で、菅磨里奈さんの卒論「フランス版Community Supported Agricultureの成長要因と日本版CSAの可能性」を聞いた。フランス語の調査論文3点と自己調査4地点などで概要をつかみ、日本での産地消費地提携などを訪問とmixi調査をおりまぜ、比較した労作である。
 単なる産消提携より一歩進んで、農産物の生産や経営、運搬(流通)に関わるコミュニティ交流である。ロビン・ヴァン・エンによれば「農業によって支えられる地域」だという。
・消費者が代金前払いにより経営責任
・対価にみあう収穫が得られないリスク
・有機認証はからなずしも絶対ではない
・収穫は消費者が受け取りに行く
であり、世界中に広がり、国際組織もあるという。

私が顧問をしている西宮北口商店街でも、篠山市後川地区との交流をもくろんでいるが、毎週、ピッキングにいくとなると、厳しい。むしろ、レストランなどが多いにしきた商店街では、
・レストラン有志で篠山市有機野菜の産直提携を推進し、篠山の野菜を使っていることを売りにする。
・商店街の景品として、温泉地ご招待、1000円商品券ではなく、田植え、盆踊りと蛍、稲刈り、猪なべ、など皆で篠山市と交流し、お土産プレゼントする。これを商店街景品とするなどの手がある。
地域ぐるみ産直(定量需要)+地域交流 ということになろうか。
 CSAを、そのまま日本で展開しようとするよりも、戸口配達の発達した日本では、こうした一歩入り込んだ産直のほうが実施的であり、運動理念的な棚田友の会的な運動よりも、持続性が担保できるのではなかろうか。

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2010年2月17日 (水)

ヒューマンイノベーション:ユーザーイノベーション

これからの産業イノベーションとして、ユーザーイノベーション(2月5日)を指摘した。
 しかし、
▼企業開発者の意見を集めてどのような事業連携・規制緩和特区が必要かを議論するビジネス・イノベーション、
▼医師や看護師、建築家など専門家との意見交換から方法を模索するプロッフェッショナル・イノベーション
▼いわゆるユーザー・イノベーション
の3つを含む、ヒューマンイノベーションといったほうが妥当であろう。
 大阪大学で多様な専門家や企業・市民とともに開発すべきは、ヒューマンイノベーションだと考えている。

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2010年2月16日 (火)

続・聖和ネットが作った地域活動ガイドブック

昨日の聖和ネット(寄り合いまちづくりの会)が作ったガイドブック。5000部刷って、地域4000の全世帯に配ったという。連絡先、活動時間・場所・費用、さらには活動場所・お宝地図がつく。個人の携帯電話まで載せていて、大丈夫かなと思うが、市民が手作りしている。わかりやすい内容。
 あえて言えば、遠慮せず、最初の頁に、振興町会はみなさんの会費で支えられています。必ず入会下さい。お申込は・・・。としておけば、なお良かった。File0003
File0008

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2010年2月15日 (月)

天王寺区寄り合い聖和ネットは凄い!

金曜は、京都河原町を罵倒した。厳しいときこそ知恵が出る。頑張って欲しい。
 昨日、大阪天王寺区、聖徳太子の和以って貴しとなすの聖和地区で講演をした。地域のお宝(四天王寺太子絵解、大阪関帝廟)を訪れ、私が「わが町元気に」と講演し、町の課題をワークショップした。
 驚いたのは、30台の男性が数人動き回っていること。受付、司会、発表のまとめ、お宝ツアーの手配・・・。聞くと、郵便局長、運搬車の製造卸、不動産屋、介護ステーションなど、地域で活躍する中小商店主、会社員もいる。マンション住民からも30台の男女の参加があった。
 通常、こうしたまちづくりの会は、高齢の町会会長の指揮の下、どろどろした関係のなかで、防犯防災やゴミの問題に対処している。しかし、若者中年は近寄らない。
 ところが聖和では、PTA前後の若手の活動を、高齢の振興会長が見守り、区役所が適切にサポートしている。
 しかも、地元のおかき屋、饅頭屋さん、写真屋さんが、無償でお菓子や記念写真を提供している。区長も仲間に紛れ、打ち上げ宴会まで参加している。
 まさに、聖徳太子の聖和である。寄り合いネットが作り、地域の人に配っている聖和ガイドブックを見て驚いた。地域の歳時記、町会、女性会、青少年指導員会、子ども会、ふれあい喫茶、高齢者食事サービス、閉じこもり予防、子育てサークル、大人コーラス、子どもコーラス、剣道、ソフトボール、バレーボール、餅つき、お祭、地蔵盆、子ども見守り、夜警、自転車対策、公園清掃、お宝ツアーなどの活動が、日時、場所、連絡先、会費が明示されている。
 いかにも経営者の感覚である。すばらしい。こうした人々こそ、大阪の宝であり、この市民力を活かして活性化させねばならない。平松市長の協働のまちづくりは、まさに当を得たものであろう。
 

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2010年2月12日 (金)

京都河原町凋落

阪急デパート京都店、ビブレ撤退など、京都の繁華街:河原町がおかしい。
 京都駅ビルや四条烏丸など、これまで乗換え地、オフィース街と思われた地域の商業施設の充実によるものとの声があるが、それだけではない。
 行った人はわかるが、いつも狭い道路にクルマがあふれ、タクシー停車だらけで、バスも停留所に寄り付けず、歩道は満員、ぶつかり合う。ビルはチェーン店ばかりで、どこに京都らしさがあるのか、二流都市の商店街のような繁華街に、人が集まるわけがない。
 24時を越えても郊外にバンバン走るJRに比べ、私鉄最終電車が早い河原町が避けられるのは当然であろう。河原町からJR京都駅までの夜バス運行の努力もあるが、そもそも街としての魅力がない。どこに古都京都の顔としての誇りがあるのか。これで没落しないほうがおかしい。
 2つの大型商業施設の撤退は、遅すぎたくらいである。
 今すぐ、河原町通・四条通をバス・タクシーだけにし、歩道を2倍にし、町家を活かし、表通りのビルが路地裏の長屋を結びつけるような広がりを持たせ、社会実験のときのようにファザードをのれんで統一せねばならない。
 遅きに失したが、やるしかない。これでも動かねば、没落は確定的となろう。

京都を愛する人は激怒するであろうが、外から見た現実は指摘せねばならない。
異議があったら「あるく街京都」を、四条通・河原町通で実現からにしてほしい。
ちなみに、私の博士論文は『河原町の歴史と都市民俗学』である。

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2010年2月11日 (木)

問題設定と数値解決:総合課題対処能力

大阪大学環境リスク公開セミナー 内山洋司(筑波大)「エネルギー供給システムのリスク評価」を受講した。
▼学際研究で求められる人材

学際研究で求められる人材

学際研究

人材

連携モデル

社会状況

戦後~1960年代

理学・工学融合

T

学内連携

高度経済成長⇒公害対策

19701990年代

総合工学

Ш型

産学連携

ex.エネルギー工学

安定成長⇒情報産業

2001年以降

総合工学と社会科学・人文科学

Ж型

社学連携※

ex.エネルギー学

0成長⇒持続可能性

※ユーザーイノベーションを含む
▼学際研究の手順

学際研究

①問題設定(思いを言葉に)

research

②手段の創出(言葉を形・システムに)
y=f(x)】y:設計解,x:要求機能,f:思考演算

solution

③問題解決(形・システムから最適解を割り出す)

  仮説検証⇒創造
  個々の最適解と全体の最適解とのバランス

▼Ж型に求められる能力 ⇒問題設定能力:目的課題の整理と構造化・数値化                     ∴観察、WS、ユーザーイノベーション

他に、リスク確率と被害額と対策費の相関における適正水準計算や、人命の被害額想定を聞いた。運輸連合に置き換えると、

■運輸連合に必要な人材・・・solution計測能力ではなく、問題設定、思いを言葉に出来る人である。
■交通インフラAの期待寿命を、住民協働による維持費用をかけない場合3年とする。これに対して協働維持費用をかけた場合の期待寿命を7年と考える。インフラAが、年間売上1000万円なら都合7000万円の価値。協働による持続係数(
c)、経営による持続係数(非赤字)(m)を(7-3)×1000万円×c×m=y。1≧c>0、1≧m>0
 yの最大化に応じた金額を、複数年度予算で最大4000万円を手当てする。

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2010年2月10日 (水)

対面コミュニケーションと現場観察で課題の優先順位を決定せよ

某都市圏交通連合の準備をしてきた。疲れた・・・
Ⅰ、運輸局部長と4社と市役所局長を訪問。各社の意向、協働課題をヒアリング。
 (1)すぐできる事・・・
①バス専用レーン[バイクのが急車線流入危険解消対策]
②地域高齢化での通勤客離れ⇒会社枠を越えた番号統一と方面別色分け必要の共通認識とその携帯情報提示
※情報提示後6ヶ月はダイヤ路線を動かさず、各社相互の信頼を醸成
【過去、出し抜きダイヤ改正、他の会社の直前にバス走らせる、他社のバスを追い越すなどがあった】
 (2)来年の課題・・・
バイク利用を含めたバスレーン遵守モビリティ・マネージメント(クルマに頼りすぎない態度変容型フィードバックアンケート)
 (3)国と連携した課題・・・連接バスとその活用法、街頭交通情報提示装置
 (4)事業者調整を市民目線で徐々にすすめ、ゾーン運賃、ICカード利用による信用乗車、駅前広場バスターミナルの改善などは、ゆっくり議論
  バス停統合再配置など各社利益相反する課題は、時が来るのを待つ
Ⅱ、市民代表の選定
 要求型、理想評論型、行政事業者批判型でなく、かといって、会議で眠っているような自治会代表、行政の提灯先導しかできない婦人会長ではなく、一緒に愛する町のことを創造的に議論し具体案を語る市民を複数探す
Ⅲ、現場観察
 二車線でのバス優先レーンの通勤時間の車道・歩道状況を1時間観察。また繁華街でのバス方面別情報提示の混乱の現状を観察
Ⅳ、ワークショップ
 運輸局はヒアリングしてバスレーン現行・希望地図を用意する。
 また、方面別統一色・統一番号原案をつくる。繁華街地図のバス停に落とし込む。
この2つの資料をもとに、次回、事業者、基本自治体職員で、バスレーン拡大と遵守方法、バス情報統一に関するワークショップをする。交通情報提示会社担当に来てもらっていても良い。
Ⅴ、状況に応じて工程を決め、市民議論や自治体広報や新聞活用で夏までに雌雄を決する。

政策とは、優先順位である。対面し語り合い、現場状況に従い、仲間作りをしながら優先順位・工程を決定し、事業者・行政マン・市民一緒になって小さな成功体験を共有化していく。状況に応じて、チャンスとみれば一気呵成。
 これって、ユーザーイノベーションやね。

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2010年2月 9日 (火)

若尾五雄後談

南信州新聞記者 後藤拓磨(飯田市)からメールをもらった。列島各地の筒(つつ)の地と、断層・鉱山の関係を渡来人文化との関係で研究されているらしい。ツツ地名に鉱山が関係し、山城綴喜(つづき)郡、不老不死伝説の丹後の筒(管)川、銀山のある、対馬の豆酘(つつ)。さらに水銀の出た、紀州の筒香を巡られたよう。
 綴喜郡で戦国の世に、甲斐の穴山梅雪が討たれている。一方、梅雪とともに本能寺の変(天正10年6月2日)を知った家康は、同じツツの地を無事に抜け、伊賀越えし、その2週間後には甲斐にあらわれ、梅雪領と武田遺臣も手に入れる手際のよさです。 梅雪の先祖とは何者か。家康の先祖は何者かと研究されている。
 昔、私がゴーストライトした若尾五雄さんの先祖と見られる若尾杢左衛門なる人物が、やはり天正10年暮れの徳川家康印判状の写しに見えるようで、この若尾氏は家康の関東移封にはつき従わず、甲州若尾村に留まったいう。 この若尾村が、梅雪の本貫地・穴山郷と同じ韮崎市である。ここ北巨麻郡は「渡来人の里」が近年定説であり、後藤さんは梅雪に導かれ、古代・山城国のツツの地に入った渡来人(採鉱冶金の民)を調べているという。その梅雪の甲斐・穴山郷と、今、導かれる若尾五雄の先祖の地が釜無川を挟んで北と南にあるという。 若尾杢左衛門とは、書かれた伝承であり、木工の冴えた人、木地師の移動を表した偽書かもしれません。鉱脈の尾をとって、すりつぶし木地屋が作った揺り鉢にかけて選鉱し、木炭を入れてユに湧かし(若尾)たのではないか。その若尾が、明治になって横浜で若尾銀行を経営している。繭(桑畑)と黒鍬(土木)技術、土木技術を使った鉱山開発、時代変化のなかでの桑畑開拓。ひょっとすると、甲州土木のドン、金丸信の根源に行くかもしれません。
 素人の妄想はこのくらいにして、後藤さんの丁寧な研究に期待したい。南信州新聞に4年間連載されているという。

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2010年2月 8日 (月)

鉱山民俗学⇒都市、都市⇒復興まちづくり、コミュニティづくり⇒交通

私は文学博士。奇妙な研究軌跡を残してきた。30歳代、若尾五雄という産婦人科医師の書いたものを編集し『物質民俗学の視点』①-③を出した。若尾先生の繰言のように書かれた「泉州情報」(ローカル紙)を集め、言葉を補足し、筋が通るように編集し、復刻した。本は、都道府県図書館や国会図書館に寄贈した。 若尾の文章は脈絡がわかりにくく、繰り返しが多く、論証も弱い。誰にも相手にされず孤独な人でした。
 ただ、谷川健一、内藤正敏、五来重などは、その成果を活用(谷川氏は軒貸して母屋とる)した(谷川健一、小学館文庫「青銅の神の足跡」解説・森栗)。あまりの編集苦のため、私は「こんなことは40を過ぎたらしないぞ」と言いつつ編纂した。そうする間に、人文書院が「黄金と百足」として出してくれた。都合4冊のゴーストライトをした。
 私個人は、沖縄の鍛冶研究の行き詰まり(伝承学では谷川健一に勝てない、技術史では朝岡康二に勝てないという袋小路)で若尾さんにすがったのに、逆に取り付かれ、結局、研究は都市研究に移していました。こうしたなか、若尾自身の記憶がなくなりかけるなかで、本人が「まだかまだか」と言いつつ『黄金と百足』が1994年刊行された。若尾先生は、自分が読めない自著を毎日さすりながら、晩年をすごしたという。1995年に震災がおき、私は瓦礫撤去から復興まちづくりにのめりこむ。震災復興に走っている途中に、訃報が入る。若尾は、私の「言葉」のとおり、私が40を終えた誕生日6月26日に亡くなった。
 震災後の私は、仮設住宅のコミュニティづくり、復興住宅のコミュニティづくりに関わり、仲間と(特)神戸まちづくり研究所を設立します。NHK未来潮流「震災と三人の映像作家」?で、まとめたような気がします。
 2004年からは、コミュニティづくりの意味ではじめた、地域交通まちづくり(住民協働型コミバス)が成功し、今に至っています。私が都市研究に入ったのは、職人を見てきたからですし、交通という土木計画に関わっているのもおもしろいめぐり合わせです。(若尾先生の基本は土木技術伝承。そこから鉱山伝承に入った)
 そう考えてみると、ユーザーイノベーションの第一歩が、文化人類学的観察であり、若尾先生の調査の第一歩が、問診「このあたりに鉱山はありませんでしたか」であったのは面白い。 55歳になって、ふりかえって思う。ひょっとして、今の仕事をしている私の脳に、若尾先生が棲み付いているのではないかと・・・。そういう意味では、土木計画の政策に忙しく、文化財訓詁学の民俗学とはおさらばした私ですが、どこかにもう一つの民俗学があるのかもしれません。

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2010年2月 4日 (木)

信頼とコミュニケーション

信頼性は、まずは関わる(ルーマン的にいえば作動する)ことから始まる。ホットラインによる信頼醸成装置や首脳の直接コミュニケーションがその例であろう。それは、システムとしての信頼と、対人的コミュニケーションによる信頼とにわかれる。私は、新田裕子「『信頼性醸成装置』概念のルーマン理論による再規定」から、システム信頼の可能性を教えてもらった。
 コミュニケーションにより動機づけができねば①、人々は周辺ルートによる処理、価値類似性をさがそうとする。「どうせ悪の帝国だ、信頼できない。ブレアも嫌いというとった」と。
 もしコミュニケーションによって動機づけができたとしても、自己に情報処理する能力がなければ②、人々は周辺ルートによる処理をしようとする。
 ①②どちらもYESのときのみ、信頼は生まれる。これを信頼の二重課程理論という(「安全。でも安心できない」)。〈前田恭伸「市民のためのリスクマネージメント」阪大環境リスク公開セミナー)

高速道路無料化が決定された。ひょっとすると観光客が来るかもしれない。生鮮品の販売ルートが広がるかもしれない。しかし、高速道路無料化で、高知県宿毛・中村や愛媛県宇和島・大洲への高速バスがくなり、その収益に頼っていたバス会社がつぶれ、JR予讃線、土佐くろしお鉄道が廃線になり、クルマでしか移動できない地域になるかもしれない。一人でクルマを乗り回す社会になって、お互いが時間と席を融通しあって乗り合わせる、町かどで出会うといった、地域のコミュニケーションが阻害される。コミュニケーションを失ったクルマのみの社会では、相互の信頼は薄れるであろう。信頼性の薄れた地域社会に、はたして持続的な産業、地域づくりができるであろうか。高速道路無料化で、中期的には過疎地の崩壊を加速させないのかなあと、案じているのである。

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2010年2月 3日 (水)

大阪駅北ヤード:ナレッジキャピタル

大阪駅北・梅田貨物駅跡の広大な空地、大阪最後の一等地の中核、ナレッジキャピタルは、ロボット技術とグリーンテックでいく。そのビジネス手法として大阪型ユーザーイノベーションを開発する必要がある。
 何かあれば一儲けに参加しますよという、外国人や国内企業はいても、誰がするのか、いつから始めるのか、議論していてもはじまらない。
 大阪大学と大阪市が協働して、医療機器と太陽光利用に関する特区を申請し、オープンイノベーションをしかけるしか方法はない。もう待てない。コーディネーションの組織は、大阪大学と大阪市と在阪企業で作るしかない。プロデューサーは、ヘッドハンティングしかない。パブリックなコーディネーション組織なくして、プロデューサーなくして議論しても意味が無い。
 開発コアとして、企業枠を越えた
①医療ロボットベッド・ロボットスーツとユーザーを含めたチーム医療研究
②太陽光発電とリチウム電池・スマートグリッド住宅と低炭素居住研究
大阪大学の
③④⑤ロボット関連、環境関連の研究コアを3つ
⑥24言語研究センター
⑦大阪型ユーザーイノベーションのラボ
合計7つのコアラボを作る。①②は在阪企業のラボに、阪大内外の若い研究者を公募する。③④⑤は学内研究プロジェクトを公募し、選ばれたプロジェクトに国内外の企業をマッチングする。マッチングされたコアラボは、阪大内・アジアの技術者を学生として多言語公募する。特区がとれれば、ビルを建てる前に太陽光発電屋根のプレハブ小屋と研究設備、人材・資金は提供されるだろう。
 すでに時を失している。上海やシンガポールは、とっくに先を行っている。在阪企業もシンガポールで研究開発してしまっている。これからは、中国の新進企業と、新疆・モンゴル・ベトナム・インドネシアなどにセグメントし、技術集積をアピールすることである。公募HPは、英語、中国語、モンゴル語、ベトナム語、インドネシア語など多言語で表示する。
 回復経済とグリーンテック元年の今年こそ、しかけるチャンスだと思う。今しかない。

ユーザーイノベーションには、
1)民俗学型インタビューアプローチ
2)参加型ワークショップアプローチ
3)将来予測できそうなリードユーザーアプローチ
4)co-creation(価値共有・創造)アプローチ
 がある。しかし、
1)は、医師の問診のようなもので、意味が無いようで、にもかかわらずこれからしか始まらない。秘訣は、民俗学者は語らない、じっくり聞く、カウンセリング、問わず語りをしかける。(昨日の国際会議、私はあまり語らず議論の展開を診ていた。そうロボットと北ヤードの話の展開を、都市開発の観点から診断していた。「こりゃ、大変や!」と)
2)楽しそうだが、コーディネーターの「こうでネーと」というフィルターがかかってしまう
3)大阪型は、コミュニティにある合理的な大阪のコミュニケーションを使い、ときに「大阪のおばちゃん」ときに「大阪の企業人」ときに「大阪の若者」などセグメントしてアプローチする。
4)このコーディネーションが1番難しいが有効。上記の①~⑥コアラボにおいて、co-creationのコミュニケーションデザインを描いていくことが重要であろう。

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2010年2月 2日 (火)

高速道路無料化と命、暮らし

広島県知事が浜田道(島根県)の無料化を具申するなら、浜田ー広島間の高速道路の付帯する高速バスも無料化して欲しい。
 もし、新しくできる鳥取道(鳥取ー姫路)間の無料化をいうなら、鳥取ー神戸・大阪の高速バスは(鳥取ー姫路部分は)無料にすべきだ。
 高速道路無料化は、議論はあるものの、せっかく作った高速道路を活用し、地方と都会との交流を促進するという意味では、一つの考え方だろう。しかし、国の施策によって、高速バスの利用者が激減し、高速バスが廃止・減便されてはいけない。クルマで自由に往来する多数の利益のために、クルマを持っていない低所得者や、クルマに乗れない高齢者・中高生・大学生の移動の自由を奪って良いわけがない。
 高速無料化のために、智頭鉄道(鳥取ー姫路)を廃線においやってはいけない。鳥取ー姫時間のJR・智頭線運賃も無料にすべきだ。クルマで自由に往来し、地球に負荷をかけている多数の人が横行し、交通弱者が不便になるようでは、バランスのとれた政策とはいえない。
 そもそも、タダで走り回ることが、競ってタダを要求することが幸福なのか。
 昔、小さなバスに乗り合わせ、互いに席を譲りあい、声掛け合った美しい日本も、一つの幸福ではなかったか。タダでさえあれば良い。力のあるクルマに乗れるものだけが、交通弱者の苦悩、高齢化した過疎地の命・暮らしに思いをはせることができず、一人で自由にクルマをぶっ飛ばしながら無料を要求するような日本に、自分さえ楽でタダであれば良いという社会に、本当に「新しい公共」は生まれるのか。
 こんな施策で良いのか、こんな日本にして良いのか、民主党なら民主党らしく考えなおして欲しい。いつも弱きものの立場にたって奮闘してきた、阪神大震災のときにも心をくだいていただいた辻元副大臣が、これで良いとお考えとは、私は思わない。

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2010年2月 1日 (月)

大阪・デンマーク・アメリカ・ものづくり国際会議

ものづくりの技術活用やデザインをエンドユーザーのコミュニケーションから開発する試みを、大阪市は考えている。ぜひ、意欲的な中小企業・ベンチャーの皆様の関心がいただければ幸甚です。

【世界ものづくり:.シンポジウム】
平成22年2月2日(火) 午後2時30分~午後5時
大阪市中央公会堂 中集会室
<挨拶>・大阪市長 平松 邦夫(予定)
・大阪大学総長 鷲田 清一氏
<講演予定者>・デンマーク産業・建築局課長 モーテン・ビズベアグ氏
・IDEO ゼネラルマネージャー トム・ケリー氏
午後3時30分~ パネルディスカッション
・アレクサンドラ研究所 イエペ・スプーレ・ニールセン氏
・IDEO ゼネラルマネージャー トム・ケリー氏
・サンブリッジ・パートナーズ ゼネラルパートナー アレン・マイナー氏
・大阪大学教授 浅田 稔氏
・大阪大学教授 森栗 茂一氏
【内容】「ユーザー・イノベーション」の考え方や取り組み方法等の中小企業等への普及啓発
■御問合せ先大阪市経済局産業振興部都市産業担当 竹内・中村電話(06)-6208-8935

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