日仏Community Supported Agriculture
昨日、開発環境講座の卒論発表会で、菅磨里奈さんの卒論「フランス版Community Supported Agricultureの成長要因と日本版CSAの可能性」を聞いた。フランス語の調査論文3点と自己調査4地点などで概要をつかみ、日本での産地消費地提携などを訪問とmixi調査をおりまぜ、比較した労作である。
単なる産消提携より一歩進んで、農産物の生産や経営、運搬(流通)に関わるコミュニティ交流である。ロビン・ヴァン・エンによれば「農業によって支えられる地域」だという。
・消費者が代金前払いにより経営責任
・対価にみあう収穫が得られないリスク
・有機認証はからなずしも絶対ではない
・収穫は消費者が受け取りに行く
であり、世界中に広がり、国際組織もあるという。
私が顧問をしている西宮北口商店街でも、篠山市後川地区との交流をもくろんでいるが、毎週、ピッキングにいくとなると、厳しい。むしろ、レストランなどが多いにしきた商店街では、
・レストラン有志で篠山市有機野菜の産直提携を推進し、篠山の野菜を使っていることを売りにする。
・商店街の景品として、温泉地ご招待、1000円商品券ではなく、田植え、盆踊りと蛍、稲刈り、猪なべ、など皆で篠山市と交流し、お土産プレゼントする。これを商店街景品とするなどの手がある。
地域ぐるみ産直(定量需要)+地域交流 ということになろうか。
CSAを、そのまま日本で展開しようとするよりも、戸口配達の発達した日本では、こうした一歩入り込んだ産直のほうが実施的であり、運動理念的な棚田友の会的な運動よりも、持続性が担保できるのではなかろうか。
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