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2010年1月18日 (月)

運輸連合の個別対策対処

Cocolog_oekaki_2010_01_17_11_08 以下は、まったく架空の話?
①町の端のA地区にコミバス要望がある。途中に工場跡地を使った8000人の大団地が丘にあって駅まで徒歩15分。右折禁止で通過交通が入らず、バス回転地もない。B交通は入れたいが、通過交通反対・クルマ中心住民の反対を恐れる。B交通が、団地下とA地区入口を通って隣町まで、旧道を4本/日走っている(灰色)のでAへのコミバスは通せない。
⇒地域公共交通会議で課題を設定⇒町の交通を考える会(自治会役員+NPO+公募)でとりあげる。役所とB交通協働提案(60便/日:B交通で団地周回⇔駅)+(6便/A村、団地経由)を検討(柿色)、停留所は皆でB交通バスを仕立てて現地視察、自治会交渉で決定。
⇒予算0円。B交通独自路線・A地区乗り入れ赤字分は、団地売り上げで相殺。
②駅から町の東端のC地区にコミバスが行っているが、横長のループになっている(灰色)。C地区の横には、隣町の北隣駅があり駅舎が見えているのにコミバスはD地区を通り駅に戻っていく。
⇒北隣駅へ、C経由(緑)、D経由(青)で二分して走らす。遅れが出ず信頼性向上。
 ある程度採算がとれているので、タクシー会社も含めて民間にコンペ⇒予算0円
③市民議論、ビジョンに従い市は計画し、運営は行政がサポートした市民協働により事業者がおこない、運行は事業者が責任を負う。
 従来の市直営コミバスが100円なのに対して、B交通は160円。赤字は当然。どうすれば良いか?
⇒市が市民と協働し運営をマネージメント。①②のときに、一気に160円とする。ICカード利用になっているから、運賃支払い時の混乱は100円にせずとも起きない。一部、高齢者の負担を心配する党もあろうが、60円の負担より、インフラの持続性、インフラの利便向上、協働的福祉創造の時代だ。ばらまき福祉の概念しかない政治屋にはトニー・ブレア『第3の道』をよく勉強していただく。
※一部議員から、オレのバス会社をコミバスに使えとしつこい要求がある場合もある。料金共通化のときにICカード化が前提であるので、民鉄バス協のICカードに加入できない特殊事業者は入れないと、いなしておく。
④南端の人口300人のE村は、回転地も提供してコミバスを誘致した。議員圧力路線。が、途中のD団地以外からは乗らず、赤字が交通計画全体を圧迫している。
⇒課題を地域公共交通会議に上程し、考える会でとりあげ、考える会D団地E地区部会で赤字を共通課題として意識化する。6ヶ月の乗車運動の効果を見ることとする。努力してもらう。それでもダメなら土日運行休止。もっとだめなら、全面運行休止で乗合デマンドタクシー化を提案。経費を落とす。
⇒理由:皆の移動を持続的に担保したい。特定の地域が全体の計画の持続性を阻害するのであれば、非効率路線の住民は真剣に効率化を考えねばならない。
⑤通過交通が多く、渋滞が常時発生してコミュニティ交通が遅れて信頼を得られない。
⇒市役所そのものが職員モビリティマネージメントを実施、駅までの徒歩通勤、バス通勤を推進する。役所の駐車場を通勤有料とする。事後、他の市内企業にもエコ通勤の協力を呼びかける。協力した企業名を広報紙で広報する(協力しない企業を恥ずかしく思わせる)。その上で市民も駐車場有料とする。一方で、バスで来た市民には、帰り無料チケットを手渡す。
⑥議会から自転車を推進しろという声が強い。
⇒流行で施策をやってはいけない。本市の道路インフラ、地形起伏の状況、自転車道推進のコストと時間見通しを示し、考える会で議論してもらうとよい。議員さんもオブザーバーとして招待すれば良い。関心のある議員は来て市民議論を参考にするはずだ(来ない議員の横槍には、市民議論をご披露すれば良い)
 地域公共交通会議で、地域事情を考慮して自転車をはずして、徒歩>バス・自転車>クルマと規定。自転車は、河川堤防・湖畔など特定の整備が可能。

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