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2010年1月20日 (水)

運輸連合コーディネータのコミュニケーション力

コミュニケーションとは、異なる立場の者が相互理解して馴れ合いになることではなく、異なること違いを認識し、異なるからこそ、どうやったら協力して持続的地域幸福が実現できるのかを考えること。
コーディネータは舌を3枚持ち、場面場面で柔軟に対処せよ。
①交通事業者社員は、目先利益で動きたくなる。時代変化に対する運営・経営対応ができず自信を失いつつあり、既存の路線やバス停の権利を守りたくなる。しかし、地域に貢献したいという真面目な思いと、運行に関するプロとしての自尊心は強い。
⇒相手の立場は理解しつつ、市民協働の動向をお知らせし「悪者にはなりたくない。協力せな仕方ない」と覚悟してもらう。社会実験で利用者増加を実現し、成功体験を共有する。
②一部の行政職員、運輸局職員は、市民のために何かしたいと思いつつ、何もしないで失敗しないことを求める、困難から眼を避ける傾向もある。
⇒相手を信じ、できることをやってもらう。その事業に関われば手柄になることを示す。それでも動かねば、市民協働の動きを知らせ、抵抗をあきらめてもらう。県庁や政令指定都市など大きな組織では、それでも動かない職員がいるが、捨て置き別な事業を動かす。
③大きな論評はするが、要求のみで何もしない無責任市民。現場実践が苦手で、口先ばかり、マニアのNPO。
⇒上記の否定面ではなく、問題関心があり、熱心な人々と理解し、その知恵を集める場:プラットフォームを作る。その上で責任をシェアし、代表者が出てくるのを待つ。一方で、その成果を全居住者に紙媒体等ででフィードバックして、理解の裾野を広げる。さらには、株主、出資者、ボランティア車掌など、多様な参加を工夫する。市民には住民協働と励ましつつ、仕掛けと工程表はしっかり決め込み、役人と交通事業者を叱咤激励する。

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