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2009年10月10日 (土)

中井精一他編『大阪のことば地図』

首都圏はアメリカ合衆国。いろいろな地域差・言語差を、都市>田舎で差別することで単一文化「東京よ永遠なれ」で「いず鎌倉」ならぬ「土日いざ、原宿」でまとまる。テネシー(茨城)訛り、テキサス(千葉)訛りはあっても…

これに対して簡裁はラテンだと、この本を読んで思った。リズボーン(神戸)人は、ミラノ(京都)の言葉は雅で近寄りがたく、電車で20数分のマドリッド(大阪)の言葉は知っているつもりで、知らない。マドリッド南のカタローニャ(南大阪)の田舎で、会話の最後に「~してオミ」と言われ、帰りの南海電車で、「オミ」が響いた大学1年のときの民俗調査の衝撃・意味を思い出した。また、初めて大阪の大学で勉強し始めて、「神戸の人は、~しとう、と、鶏みたいに煩い」と言われて驚いたことがある。

しかも、同じ豊中市のなかに、近世的町場、近代住宅地、高度経済成長期のスプロール地域、70年代以降のニュータウン、それに旧村落部という、5民俗社会があり、異なる方言を使っている。民族モザイクと時間重層モザイクが重なる、いくつもの無限相違の関西人を、関西人自らが発見するのに、興味深い本である。

まあ、関西以外の人には、何のこっちゃわからんのかもしれませんが、関西はいろいろなんやで、ということ。

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