おまえら、そもそも考えがない!
某行政マンから聞いた。住民協働の企画を書くと、庁内からも市民からも、「何がしたいのかわからん。考えがない」と叱責されるという。
確かに、賢人市長がいて、一気に富山ライトレールを引いて、市民のクルマ依存を脱却するやり方もある。お金があれば(国とのつながりがあれば)富山方式も可能だろう。ただ、この政治主導は、結果、誰も乗らないコミバスを走らす可能性もある。
「考え」を示すやり方もあれば、住民協働ですすめるやり方もある。いや、この方がカネ無い・勇気無い・合意無い困難な現場では、一般手法かもしれない。現場で住民の声に耳を傾け、市民から「考えがない。市の考えをしめせ」と言われたら、「ニーズやウォンツを本当に知っているのは市民ですから、聞きに来ました。あなたの考えはどうですか」と率直に聞き返す(切り返す)勇気が必要だ。
有能な個人のビジョン(考え)を示すよりも、人々の「~だったらエーなあ」(ドリーム)に耳をすませ、それを具体的なビジョンや行程に組み立て、再度現場に伝える(投げかける)。「考え」よりも、聞き、伝えるなかでの現場コミュニケーションこそ重要ではないか。困難を、ニコッと笑って受け止め(聞く)、そこからビジョンと戦略行程を示して、庁内外の仲間を集め、みんなで議論を進める勇気が必要だ。
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