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2009年3月 6日 (金)

お接待と施策

1月10日「デザインが交通社会を変える」で、「あまねく人に心地よい、ユニバーサルデザインが重要だという。私の言う施策の「施」のことである」と指摘した。行政施策とは、施し=あまなく行き渡らせることである。

歩き遍路をしていると、笑顔で「ご苦労様」「おはようございます」と声をかけてくれたり、みかん、お茶、お菓子を接待していただくことが多い。宿で注文していない弁当が用意され「お接待です。山は食べる所もないでしょうから」とか、追い越した軽四が立ち止まり、バスで隣り合わせになった老人が、千円札を渡してくれる。恐縮してご遠慮すると、「私も歩き遍路をしたい。が、時間がないまま歳をとり、今は体力がない。私の代わりに元気で回ってください」という。その千円は、次の札所で寄付したり、寺の記念Tシャツを買ったりする。

これは、仏教の無財の七施からきている。無財の人でも、人のためにできることがあるというのだ。

1 眼 施 がんせ 慈眼施ともいい、慈しみに満ちた優しいまなざしですべてに接することをいいます。
2 和顔施 わげんせ 和顔悦色施ともいいます.いつもなごやかで穏やかな顔つきで人や物に接する行為です。
3 愛語施 あいごせ 言辞施(ごんじせ)の別称もあります。
4 身 施 しんせ 捨身施ともいいます。自分の身体で奉仕をすること。
5 心 施 しんせ 心慮施。他のために心をくばり、他の痛みや苦しみを自らのものとして感じ取れる心持ち。
6 牀座施 しょうざせ 座を譲る行為。自分の地位を譲って悔いなく過ごせることをいいます。
7 房舎施 ぼうしゃせ 風や雨露をしのぐ所を与えること。

Cimg1237_2 3839henrokoya_2 私がこの言葉を初めて聞いたのは、阪神大震災の長田の焼け跡を、読経して回っていた僧侶からでした。

本日は、明石書店訪問、都市住宅学会理事会、最後の新幹線で帰る。明日は、中之島センターで、阪大朝日講座で、お遍路の接待コミュニケーションについてお話をする。世話=言施をしたい。(要予約。問い合わせ朝日カルチャーセンター06(6222)5224 

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